ミッツ・マングローブ「真の二丁目アイドルを探せ」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ミッツ・マングローブ「真の二丁目アイドルを探せ」

連載「アイドルを性せ!」

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今回は「真の二丁目アイドル」を取り上げる(※写真はイメージ)

今回は「真の二丁目アイドル」を取り上げる(※写真はイメージ)

 ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの本誌連載「アイドルを性(さが)せ」。今回は、「真の二丁目アイドル」を取り上げる。

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「二丁目で人気の男性有名人は?」。そんな質問を受けるたび、私は『二丁目』という世界に想いを馳せます。世代でも職業でもない。ライフスタイルとも違う。『街やエリアは文化』と言いますが、『渋谷の女子高生』『心斎橋のおばちゃん』『水戸のヤンキー』のようなターゲット性があるわけでもなく。ニュアンス的に似ている境地はないか考えてみたところ、思い浮かんだのが『刑務所』でした。「二丁目で人気の─」と「刑務所で人気の─」には、どちらも絞り込み様のない漠然さが漂います。世代も性別も傾向も歴も違う人種が一括りにされている一方で、実は『男と女の棲み分け』がはっきりしているところも同じです。

 例えばオネエタレントが一堂に会し、『理想の男性』を順位付けするような番組をやる時は大変です。『大谷翔平』の次に突然『馳浩』とか。かと思えば『髭男爵』や『サッカーブラジル代表』など、もはや個人ではない名前まで入ってきます。まあ、一般世間でも『好感度ランキング』の常連にドリカムがいたり、『なでしこジャパン』が国民栄誉賞を贈られているわけですが。そもそも『人気』とはそれぐらい漠然としたものなのです。しかし、そうなると『二丁目の綾瀬はるか』や『二丁目の吉永小百合』はいったい誰なのか、俄然気になるのが人間の性。

 最近ではラグビーの『五郎丸』なんかが、二丁目人気の筆頭のような印象がありますが、確かによほどの好き嫌いがない限り、彼ほどの男を拒む理由などありません。一般男性で言う『石原さとみ』的なポジションでしょう。ならば、『新垣結衣』は? 私の見立てだと、ここに『大谷翔平』が入ります。石原さとみよりガッキーの方が清純っぽい上に、何となく自分も幸せになれそうな点が、大谷くんのイメージと重なるから。

 かの斎藤工さんは、ご自身を『男版・壇蜜』と称されていましたが、それは『二丁目版』とて同じです。無論、世間が思う『二丁目のセックスシンボル』と言えば『室伏広治』ですが、彼の功労・功績は、さしずめ『優香』といったところでしょうか。

 おじさま世代における『吉永小百合』や、女性たちにとっての「とりあえず福山」のように、どの世界にも『定番』もしくは『象徴』が存在します。さらに男には『理想の女性』とは別の、特に思春期を支える上で欠かせない、いわゆる『エロスの殿堂』なる重要なジャンルがあります。ちなみに私のそれは『諸星和己』ですが、ともすれば生涯思春期みたいな人も多い二丁目では、そんな象徴エロスこそが、真のアイドルと呼ぶにふさわしかったりするのです。例えばプロレスの『高田延彦』。その衰え知らずのエロスマ(エロス+カリスマ)性は、まさに『二丁目版・かたせ梨乃』といえるでしょう。同じく『イチロー(飯島直子)』や『佐々木健介(深田恭子)』にも、根強い性的需要を感じます。

 そして何といっても『山口達也』ははずすわけにはいきません。45歳にして現役バリバリの古き良き王道アイドルな顔立ち。とめどない絶倫性。このまま『松坂慶子』のように、果てしなく肉感的な存在になってくれるであろう二丁目のレジェンドです。

 ちなみに二丁目の『綾瀬はるか』は『ケンドーコバヤシ』で、『吉永小百合』は『千代の富士』。

週刊朝日  2017年2月17日号


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ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

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