夫:死ぬ前日まで仕事をしていたいという彼女を支えたい。休みが2、3日あると怒る人ですから。

妻:なんて言いながらも、仕事がなくなったら、千葉に帰って一緒に農業しようねとも話しているんです。

夫:実家が農家ってのは、幸せですよ。何かあっても、食うには困らない。

妻:あと私たちは子供をもうけなかったので、社会の子供たちと接していこうと話しているんです。

夫:プラン・インターナショナル・ジャパンというNGOで、「Because I am a Girl」という支援活動をしています。

妻:発展途上国の女の子たちへの支援です。14年には、二人で西アフリカのトーゴに行きました。

夫:そこで現地の人と踊ったら、人生最高の拍手をもらいました(笑)。バンドをやっていたせいもあるんですけど、リズム感はいいんですよ。

妻:今はまだ仕事で忙しいけど、60過ぎたら、もっと活動に力を入れたいねって話しているんです。

夫:ね、できたらね。

妻:現地の人と仲良くなったり、木脇を見てると根が明るいなって思う。

夫:うん、そうだね。

妻:私はどちらかといえば、神経質なところがあって、選手時代はその部分が多く出ちゃったんですけど、彼は本当に明るい。

夫:楽天家です。

妻:実は結婚を決めてから、一度サンプラザ中野くんと、お食事したんです。

夫 結婚するってご報告の食事会ですね。

妻:木脇が席を外している間に、中野さんに聞いたんですよ。木脇と結婚して大丈夫ですかねって。そしたら一言、「増田さんにはすごく合ってる」って、おっしゃったんです。

夫:中野さんとは、私もしょっちゅう会ってたんで、この二人合うんじゃないかって、頭のどこかにあったんじゃないかな。

妻:あの一言が、今すごくわかる。中野さんは、私たちにとってかけがえのない人です。

夫:あの出版記念の食事会がなければ会うことはなかった。

妻:どこにきっかけがあるかわからない。縁ですね。

週刊朝日  2017年2月24日号より抜粋