津田大介「『ポスト真実』に対抗する動きは広まるか」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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津田大介「『ポスト真実』に対抗する動きは広まるか」

連載「ウェブの見方 紙の味方」

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今年の新語となった「ポスト真実」とは? (※写真はイメージ)

今年の新語となった「ポスト真実」とは? (※写真はイメージ)

 ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られるジャーナリストでメディア・アクティビストの津田大介氏は、今年の新語となった「ポスト真実」を取り上げ、既存メディアと対立する言論の影響力について論じる。

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 世界最大の英語辞典「オックスフォード英語辞典」を刊行する英オックスフォード大学出版局は、11月16日に毎年発表している「今年の言葉」に、「post‐truth(ポスト真実)」が選出されたと発表した。

 辞典の編集部によると、この単語は「客観的事実よりも感情的な訴えかけのほうが世論形成に大きく影響する状況を示す形容詞」だという。ニュースを知る機会が新聞やテレビからソーシャルメディアへと変わり、その結果、既存メディアの報道内容に疑問を呈す人々の言論の影響力が大きくなった状況を表す。要はネットで散見される「マスコミは真実を伝えていない」「ネットで書かれていることが真実」といった主張を一言で表すと「ポスト真実」になるのだ。

「ポスト真実」が厄介なのは、事実無根の主張やデマに依拠しても、「真実のように感じられる」ところ。6月の英国のEU離脱国民投票では、英国が毎週EUに支払う拠出金が480億円かかる(実際はその3分の1)というキャンペーンを離脱派が展開。サンやデイリー・メールなどの大衆紙が便乗し、ネットでもそのデマが多く拡散した。


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