スーツァンレストラン陳「陳建一のえびのチリソース」/菰田欣也総料理長はエビが好きで、自ら築地に足を運び、大きく食感の良い素材を選んでいる。ソースは仕上げに卵を入れ、まろやかな味わい。米は千葉県の契約農家から直接仕入れ、小まめに何度も炊くようにしている。3327円(税・サ込み)(撮影/岡田晃奈)
スーツァンレストラン陳「陳建一のえびのチリソース」/菰田欣也総料理長はエビが好きで、自ら築地に足を運び、大きく食感の良い素材を選んでいる。ソースは仕上げに卵を入れ、まろやかな味わい。米は千葉県の契約農家から直接仕入れ、小まめに何度も炊くようにしている。3327円(税・サ込み)(撮影/岡田晃奈)

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回、落語家の林家木久扇さんが選んだのは、スーツァンレストラン陳の「陳建一のえびのチリソース」だ。

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 僕はラーメンの仕事もしてるから、いろんな中華料理店に食べに行ってるんです。中で一番好きなのが、このお店。初めてうかがったのは6年前。娘とおかみさん(夫人)と飛び込みで入ったんです。一通り食べたら、総料理長の菰田(欣也)さんが席に来て「お味はどうでしたか?」と。総料理長にそんなことを聞かれたのは初めてで、熱心な方だと驚きました。

 エビチリはね、エビの身が甘くてプリッとしている。それに餡がおいしく絶品ですよ。チンジャオロースーの牛肉の軟らかさもいい。どこの店にもある料理なのに、この店でしかない調理の味わい。どうやったらできるんだろうと感心しています。

 しかも、ご飯粒がおいしいんです。僕、ご飯が大好き。地方の旅館で朝食を食べた時にご飯がおいしかったら、どこから仕入れているか教わって、お米屋さんで米を買って帰るくらいですから。おいしい料理にも負けないくらいのご飯を出してくれるのは、菰田さんの気遣いなんでしょうね。

「スーツァンレストラン陳」東京都渋谷区桜丘町26‐1セルリアンタワー東急ホテル2F/営業時間:11:30~14:00L.O.、17:30~21:30L.O./定休日:なし

週刊朝日 2016年11月18日号