2年前、俳優としての活動の拠点を日本に移した。話題のドラマ「仰げば尊し」にも出演したが、公開中の映画「にがくてあまい」では、林遣都(はやし・けんと)さん演じる美術教師の後輩の体育教師役。突き抜けて明るいキャラクターを、思い切りよく演じている。

「父からもらったアドバイスは、『感じたようにやれ』ってこと。それだけです。『カメラの前では誰も助けてくれない。誰も教えてくれない。だから、自分の感性を信じるんだ』って。僕は、それがどんな役でも、“自分じゃなきゃこの役は成立しなかった”ってことを証明したい。今のところ、アクションには全くと言っていいほど興味がないんですが(苦笑)、いただいた仕事は何でもやります。

『◯◯しかやりたくない』とかって、自分が演じる役を限定している俳優の方がいたとしたら、僕だったら尊敬できない気がしちゃうので」

 芝居場で出会える新しい自分を楽しんでいる一方で、プライベートの時間は、最近ほとんどない。

「カラオケも好きで、日本の歌も歌います。でも何を歌うかは内緒(笑)。僕、プライベートのこと話すのがあまり好きじゃないんで。すいません」

 その媚のなさに、大物の予感が。

週刊朝日  2016年9月23日号