若者はやる気を失う「今」 必要なのは「世代間」格差是正 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)
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若者はやる気を失う「今」 必要なのは「世代間」格差是正

連載「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」

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日米通算200勝を達成し、観客の声援に応える広島の黒田博樹投手 (c)朝日新聞社

日米通算200勝を達成し、観客の声援に応える広島の黒田博樹投手 (c)朝日新聞社

 格差是正が叫ばれる日本。しかし、大富豪のいない日本では是正するのは「世代間」の格差だと、“伝説のディーラー”と呼ばれた藤巻健史氏は指摘する。

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 夏の高校野球は、作新学院(栃木)が54年ぶりに優勝した。私の母校の東京教育大(現筑波大)付属高校はかつて、地区予選の初戦でノーヒットノーランを喫して負けたことがある。

 私は近年、野球部の同期OB会に参加させてもらっているが、昨年の忘年会で一番盛り上がった話題は、あの試合でダブルプレーを成功させたこと。我々世代の飲み会に多い病気自慢よりはましだが、何とも情けない自慢話に花が咲いた。

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 プロ野球に話を転じると、広島カープの黒田博樹投手は6億円+出来高払いで、日本球界の最高額を稼いでいる。すごい年俸!と驚くなかれ。米国雑誌フォーブスが6月8日に公開した「世界で最も稼ぐスポーツ選手」を見ると、海外では桁違いの高額を稼ぐ選手が多いとわかる。

 74位のヤンキースの田中選手の年収は24.6億円、年俸が23.5億円で、ほかにスポンサー収入がある。米国で活躍するダルビッシュ投手や岩隈投手もかなりの額と想像する。

 世界1位の年収を稼ぐのは、ポルトガルのサッカー選手のクリスティアーノ・ロナウド。スポンサー収入を含め、94.2億円という。日本のJリーグで最も稼ぐガンバ大阪の遠藤保仁選手の50倍以上になる。

 これでは、能力ある日本人プロスポーツ選手は欧米に渡り、日本のプロスポーツはマイナーリーグになり下がってしまう。テレビ中継があるとはいえ、我々日本人のスポーツ愛好家は、最高峰選手の活躍を生で見るチャンスを失う。

 最近、格差是正の話題を耳にすることが多いが、日本のプロスポーツ選手や経営者をみると、外国のようにずば抜けた高収入を得ている人はいない。日本に、とてつもない大金持ちはいない。それなのに、更なる格差是正を唱えれば、優秀な人材の空洞化が進み、国勢も衰えるのではないかと心配する。


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