「藤嶋健人(東邦)は投手よりも打者として評価したい。中堅から右におっつけるのがうまい。バックスクリーンに本塁打を放ったかと思ったら単打も打てる」と渡辺氏。佐々木氏も同意見だ。「北陸戦では本塁打、三塁打、二塁打2本と『サイクル超え』。その強打に球場は沸いた」

 大津氏や佐々木氏は、中堅手で4番を打つ小林虎太郎(作新学院)を選んだ。

「名前が虎太郎。今大会は寅(とら)年生まれだからか、“虎”の字がつく名前が多かった。特に中堅手には3人いて、その中でも打撃がよく、注目していた」

 神田氏のお薦めは納大地(智弁学園)と増田珠(横浜)。「納は球際に強い左翼手。増田はまだ2年生だが、天才。練習したことがないプレーでも、身体能力の高さでこなすタイプ」

◆渡辺前監督らの意見を参考に、編集部が選んだベストナイン
【1】投手:今井達也(作新学院)
【2】捕手:九鬼隆平(秀岳館)
【3】一塁手:入江大生(作新学院)
【4】二塁手:有村恒汰(常総学院)
【5】三塁手:佐渡敬斗(大曲工)
【6】遊撃手:山本拳輝(作新学院)
【7】左翼手:納大地(智弁学園)
【8】中堅手:小林虎太郎(作新学院)
【9】右翼手:藤嶋健人(東邦)

週刊朝日 2016年9月2日号より抜粋