「医学部」がねらい目!(※イメージ)
「医学部」がねらい目!(※イメージ)

 センター試験まで、あと5カ月ほどになった。来年の入試は今春と比べ、どう変わりそうなのか。大学受験の動向に詳しい予備校関係者が、最新の模擬試験の結果分析などをもとに予測した。

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 まず、近年の入試傾向を振り返りたい。
 
2008年のリーマン・ショック以降、理系が人気を集め、文系が不人気となる「理高文低」が14年度(14年春入学)まで続いた。しかし、15~16年度の入試は文系人気が回復し、理系は不人気に。景気が回復傾向になったことや、15年度からの新課程入試でセンター試験の理系の理科の負担が重くなったことが原因とみられる。

 文系人気と理系不人気は、17年度入試でも続くのだろうか。駿台予備学校進学情報センター長の石原賢一さんは、5月の駿台全国模試の志望動向をみて、こう分析する。

「昨年に引き続き、国公立大も私立大も文系が人気です。東大は文系志願者が16年度入試より増えそうですが、理系志願者は全科類で減っています。理系は受験生そのものが減っているため、強気にいきましょう。特に、医学部は志願者が前年比92%と減っている一方で、新設で定員が増える。ねらい目です」

 医学部の志願者が昨年より減っているのは、入試が難しくなりすぎたためという。16年の東北医科薬科大(宮城)の医学部新設に続き、17年には国際医療福祉大(栃木)も医学部を新設する予定だ。医学部のキャンパスは千葉県成田市にでき、定員は140人。うち20人は留学生を受け入れる予定だ。

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