「国際医療福祉大医学部の学費は、ほかの私立大と比べてかなり安くなる予定です。首都圏にできるため、人気を集めそうです」(石原さん)

 同大学は、4週間以上の海外臨床実習を原則、行うこととしている。様々な海外医療現場で実習する機会を与えることで、将来海外で活躍するための基礎を身につけてもらうねらいだ。

 医学系でもう一つ注目される動きは、京大医学部人間健康科学科の改組だ。

 これまでの専攻別募集から、学科一括での募集となる。定員は143人から100人に減り、難しくなりそうだ。コース配属は2年生後期からとなり、学生の希望を聞いて振り分ける。石原さんは「今後は医工連携が進み、医療ロボットなど医療工学の分野にも関心が高まりそうです」と話す。

 高齢化する日本を映し出すように、看護系の学部や学科の新設も、ここ数年続いている。受験生が注目しておくべきポイントだ。

 来春に6校の大学が新設されるが、岩手保健医療大(岩手)、福井医療大(福井)、一宮研伸大(愛知)、福岡看護大(福岡)の4大学が看護系の学部・学科を設ける。受験を考えている人は、教員や実習病院など教育体制をしっかりと調べよう。できれば、オープンキャンパスにも足を運びたい。

 17年度は計12大学で看護系の大学・学部・学科が新設されることになる。看護系学部の定員は1991年に600人足らずだったが、今春は2万人を超えるまでになった。

週刊朝日  2016年8月19日号より抜粋・再編集