自動運転車の未来は本当にバラ色なのか 11件に上る事故、業界ではタブー (2/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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自動運転車の未来は本当にバラ色なのか 11件に上る事故、業界ではタブー

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ジャーナリスト・桐島瞬週刊朝日
ハンドルが自動的に回る自動運転の様子 (c)朝日新聞社

ハンドルが自動的に回る自動運転の様子 (c)朝日新聞社

 センサー類の性能が人間の判断力に追いつくまで、自動運転車は専用レーンを走行する計画もあるが、どうなるかは未定だ。

 たとえ技術が確立したとしても、事故ゼロは現実的ではない。交通裁判を手掛ける高山俊吉弁護士は、「自動運転車とそうでないクルマが混在する時期が相当長くあり、その間に事故がなくなることはあり得ない」と断言する。

「突然センターラインをオーバーして車が突っ込んできたら、自動運転車でも避けられない。大切なのは、そうした状況でドライバーの安全を守るためにどうしたらよいかの議論を社会のなかで深めること。それが現状では十分に行われていません」

 高山氏が指摘するのは、人を助けるためにほかの人を犠牲にせざるを得ない状況など、事故のプロセスに人の感覚や心理などが介在する場合。そのとき機械はどう判断するのかという、いわば倫理的な問題だ。

「例えば、猛スピードで大型車が突っ込んできたら、人工知能はどんな判断をするのか。その場に停止してドライバーを生命の危険にさらすのか。ハンドルを切って避けるにしても、左右に人がいたらどちら側に切るのか」

 言い換えれば、人命に優先順位をつけ、誰を積極的に犠牲にするかの判断を事前に決めることでもある。果たしてそんなことが許容されるのかも含めて、社会で合意形成する必要があるはずだ。

 さらにやっかいなのは、交通事故が起きた際の責任の所在と賠償の内容。


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