ポスト安倍の座に色気があったのか、甘利氏が各地で後援会づくりを計画するなか、第2次安倍政権で経済再生担当相になってからは、地元では悪い評判も立ち始めていたという。

「問題になったAを甘利さんは大和事務所の所長にして、公務員扱いの公設第一秘書にした。ただ、Aは前に江田憲司事務所にいた時から評判が悪く、まったく信用できなかった。フィリピンパブなど夜の店が好きで、誘われれば喜んでついていく。甘利さんには、ちゃんとした秘書を雇うように言ったけど、本人はあまり気にしてなかった」(甘利事務所関係者)

 A秘書の仕事ぶりは、周囲から心配されていた。

「政治の世界では、現金をもらうことはよくある。甘利さんは、支援者からお金をもらった時は『パーティー券で処理するように』と言っていた。もらった現金の分だけ、パーティー券にして支援者に渡すんです。現金のままだと怖いでしょ。何か言われた時に、パーティー券代としてもらったことにしておけば、言い逃れができるから。それが、問題のA秘書は杜撰(ずさん)でちゃんとやっていなかった」(同)

 ある支援者も、A秘書をよく食事に連れていっていたという。

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