ミニ保険、人気の理由は?
ミニ保険、人気の理由は?

 年末年始は家計を見直す好機。「貯蓄がなくて老後が心配」「医療費は足りるだろうか」……。そんな心配や悩みは尽きることはない。何かあったときの備えの一つとして、ミニ保険(少額短期保険)を検討してみるのもいいかもしれない。

 2006年の改正保険業法によって生まれた新たな保険ジャンル、ミニ保険の市場が拡大している。日本少額短期保険協会によると、14年度のミニ保険会社の保険料収入は08年と比べて倍増の640億円だ。

 人気の理由は二つ。掛け捨てで比較的少額な掛け金で加入できること、大手保険会社が扱っていなかったニッチ(隙間)をカバーする保険ということだ。

「必要だが小ロットで大手損保・生保では扱いづらかった“かゆいところに手が届く”商品が多い」(ファイナンシャルプランナーの畠中雅子氏)

 例えば、ジャパン少額短期保険の「男を守る弁護士保険・女を守る弁護士保険」。痴漢など事件が起きてから48時間以内に発生した弁護士の相談料や接見費用を全額補償する。痴漢冤罪(えんざい)は映画「それでもボクはやってない」でテーマになるなど、社会問題となっており、関心は高いようだ。

 年末年始に役立ちそうなミニ保険もある。待ちに待った冬休み。冬山にスキーに行く人には、日本費用補償少額短期保険の「レスキュー費用保険」はいかがだろう。遭難した際の捜索・救助費用は自己負担が原則だが、最大300万円まで補償される。

 休み中に愛車のメンテナンスをする人もいるだろう。トライアングル少額短期保険の「パーツケア」はエアコンが利かないなど、事故以外で自動車の修理が必要になったときの保険だ。

 急な出張や病気でコンサートに行くことができず、悔しい思いをしたことはないだろうか。そんな人には、チケットガード少額短期保険の「チケットガード」。無駄になったチケット代金を補償してくれる。

 医療や生命保険の分野でもミニ保険の種類は増えている。

「持病や既往症のために保険への加入を諦めていた人や割増料金があって保険料がかさんでいた人には、検討する価値のある保険が出ています」(畠中氏)

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