東海大相模・左腕小笠原「これまで楽しい試合なんて一度もなかった」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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東海大相模・左腕小笠原「これまで楽しい試合なんて一度もなかった」

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東海大相模の優勝が決まった瞬間、完投したエース・小笠原にチームメートが飛びつき歓喜した(撮影/写真部・小林修)

東海大相模の優勝が決まった瞬間、完投したエース・小笠原にチームメートが飛びつき歓喜した(撮影/写真部・小林修)

 高校野球100年の記念となった今大会。東海大相模が45年ぶりの優勝を果たした。その決勝の名シーンをプレーバック!

【決勝、準決勝の名シーンはこちら】

◇決勝 東海大相模(神奈川)10‐6仙台育英(宮城)

 東海大相模の優勝が決まった瞬間、完投したエース・小笠原にチームメートが飛びつき歓喜した

 雨上がりの空に、白球が吸い込まれていくようだった。

 同点で迎えた9回表。偶然か、運命か、先頭打者として打席に立ったのは東海大相模のエース・小笠原。強振した初球は、放物線を描き右中間席に入った。これが決勝弾となった。

「わー!!」

 ひときわ大きな歓声が起こるなかホームイン。その裏は、三者凡退に打ち取り、自らの投打で勝負を決めた。試合前、小笠原は「日本一をとるため、つらい思いをしてきた。これまで楽しい試合なんて一度もなかった」と硬い表情で話していた。だが、最高の仲間と、最大の目標を達成した150キロ左腕は、柔らかな表情でこう言い切った。

「今日は初めて楽しいと思った」

 深紅の優勝旗は、どちらに渡ってもおかしくなかった。東北勢にとっては100年越しの悲願。6‐3で迎えた6回裏、2死満塁で仙台育英の1番・佐藤将が走者一掃の三塁打を放ち同点にして食らいついた。エース・佐藤世も仲間の鼓舞に応え、続く7、8回を無安打に抑えた。ただ、9回、小笠原につかまった。

「野球の怖さを思い知らされた」

 表情に悔いはなかった。

 高校野球100年。優勝校として名を刻んだのは東海大相模。しかし、両校の粘りや熱意は、多くの人の心に刻まれたはずだ。

週刊朝日 2015年9月4日号より抜粋


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