「定期保険の一種ながら、死亡保険金を一定額ではなく、毎月や毎年など年金形式で受け取る収入保障保険は、年数の経過とともに保険金額の総額も減少するため、月々の保険料を安く抑えられる」(八ツ井氏)

 喫煙者はオリックス生命の「家族をささえる保険Keep[キープ](収入保障保険)」だと、月々の保険料が40歳男性なら3420円、50歳男性でも3690円と4千円未満で済む。50代以上で健康割引要件にひっかかるようであれば検討したい。

 なかには、老後に備えて終身保険に入りたいと考える人もいるだろう。定期保険に比べると保険料が高いのがネック。しかしファイナンシャルプランナーの山口京子氏は、終身保険は意外とおトクだという。

「終身保険は、誰でも訪れる死亡の際に、遺族が必ず保険金を受け取れる。その保険を保障額の6~8割程度の保険料で“買う”ことができる」(山口氏)

 山口氏おすすめの終身保険は、ソニー生命の「バリアブルライフ 変額保険 終身型(無配当)」。変額保険は、運用実績で解約返戻金が変動するものの、死亡保険金は契約時の金額が保障される。将来インフレが起きた場合に、保険金の価値が目減りするリスクを軽減する効果も期待できる。

 保険は相続にも活用できる。「保険は契約者が受取人を指定できるので、誰にお金を残したいかを生前に決められる。そのため、相続が起きたときに『誰がもらうか』でモメる心配のないお金にできる」(ファイナンシャルプランナーの山田静江氏)メリットもある。相続人全員の合意がなければ引き出せなくなる預貯金と違って、早期に支払われるのも、保険ならでは。

週刊朝日  2015年9月4日号より抜粋