“社会資本主義”の日本企業 将来は海外移転が増加? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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“社会資本主義”の日本企業 将来は海外移転が増加?

連載「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」

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ロンドンから金融機関が逃げていく!?

ロンドンから金融機関が逃げていく!?

 グローバル化社会と呼ばれて久しい日本。しかし、欧米と日本の企業では、さまざまな違いがある。そうした状況に、モルガン銀行東京支店長を務めた藤巻健史氏は、今後の危機を訴える。

*  *  *
 昨年の衆議院選挙に長男けんたが千葉2区から出馬(あと2千票上回ってくれば比例復活できたのだが、残念ながら次点で落選)したので、応援演説をしたら、けんたに怒られた。

「お父さん、何度も、『みずほコープに勤めていました』と紹介するけど、『コープ』じゃないよ。『コーポ』(みずほコーポレート銀行の略)だからね。『コープ』だと、生活協同組合になっちゃうよ。息子の勤めていた会社名ぐらい、正確に覚えておいてくれない?」

 ごめん、ごめん。しかし、しょうがない。私は、父・邦夫の子供なのだ。東芝に勤めていた経済学部出身の父が私の仕事ぶりを見学に来た時の第一声は「ほ~、これがおまえの勤めるモルガン・スタンレーか?」だった。私は言った。「あのね~、私が勤めているのはJPモルガンなの。モルガン・スタンレーとは別の会社。息子の勤めている会社名ぐらい覚えておいてよね」

 世の中、家内の名前さえ間違えなければ、おおごとにはならない。

★   ★
 7月23日付の朝日新聞に「『脱・ロンドン』金融大手視野」という比較的大きな記事が載っていた。欧州最大手の英HSBCや英大手スタンダード・チャータード銀行が本社を英国外に移転するのを検討しているというニュースだ。英国の課税や規制の強化を嫌気したらしい。この記事によると、JPモルガン・チェースも英国にある事業の一部をルクセンブルクに移すことを検討中だそうだ。

 もう時効だから話してもいいだろうが、私が勤めていた時、米銀のJPモルガンは、本店を英国に移そうか?と真剣に検討していたのを知っている。税金対策のためだ。その英国から今度は逃げ出そうというのだから、面白い。言えることは、欧米企業は税率・規制によって簡単に本店を移すということ。国籍は気にしない。私の経験からすると「株主のために安い税金の国に移るのは当然だ」と多くの従業員も考えていた。


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