今年のチョコは“ビーン・トゥー・バー”  カカオ豆のこだわり 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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今年のチョコは“ビーン・トゥー・バー”  カカオ豆のこだわり

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手作業でカカオ豆を選別する。未熟な豆を除くことで、チョコレートの雑味を防ぐ(撮影/写真部・松永卓也)

手作業でカカオ豆を選別する。未熟な豆を除くことで、チョコレートの雑味を防ぐ(撮影/写真部・松永卓也)

 ビーン(カカオ豆)・トゥー・バー(板チョコレート)。今、このキーワードがチョコレートの世界に新風を吹き込んでいる。

 山梨県北西部の清里。チョコレート作りに適した冷涼な地に、昨年11月、日本のショコラティエとして初めて、三枝俊介さん(58)が、カカオ豆からチョコレートにするまでの全工程を手がけるビーン・トゥー・バー専門店「アルチザン パレ ド オール」をオープンした。

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 ショコラティエやパティシエは一般的に、大手菓子メーカーなどから、製菓用のチョコレート「クーベルチュール」を仕入れ、製品にする。カカオ豆からチョコレートを作ることは、大手メーカーを除き、これまで日本ではほとんどなかった。

 三枝さんが「カカオのアトリエ」と呼ぶ工房内には、ベトナムやマダガスカル、ハイチなど、12カ国から輸入されたカカオ豆が麻袋に入れられ、ずらりと並ぶ。これらの豆から丹念に作られたチョコレートは、フルーツのような酸味や、薬のような苦みがあり、原産地によって全く味わいが違う。三枝さんは、「原点にさかのぼることでチョコレート作りの可能性を無限大に広げたい」と話す。

 ヨーロッパの老舗菓子店では、以前から同様の製法でチョコレートが作られてきた。改めて注目されるようになったのは、2009年ごろ。製菓業界とは無関係だったマスト兄弟が、ニューヨークのブルックリンで始めたビーン・トゥー・バーの店「マスト・ブラザーズ・チョコレート」の大ヒットなどがブームに火を付けた。海外から広がったチョコレートの新潮流は日本にも伝わり、専門店が増加中だ。

 ワインやコーヒーのように、香りや味の違いを楽しむ。奥深いチョコレートの世界が広がっている。

週刊朝日 2015年2月13日号


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