「中林被告は、地方自治体に導入されると事業拡大につながると思い、複数の地方議員に接触。藤井容疑者と親しくなり、現金を渡したと供述している。現金を渡した日に銀行口座からの出金があり、供述と一致した」(地元捜査関係者)

 中林被告は今年2月、虚偽のプラントの受注証明書で金融機関から借り入れを行ったという詐欺容疑などで逮捕され、3月にも再逮捕。今回は再々逮捕だった。前出の美濃加茂市議が言う。

「担当部局に市長から浄水プラントがどうなっているか、頻繁に問い合わせがあり、変に感じていたそうだ」

 だが、藤井容疑者は中林被告から現金は一切、受け取っていないと否認。飲食も割り勘だったと供述している。藤井容疑者の代理人で元東京地検特捜部検事、郷原信郎弁護士は言う。

「2回の飲食で、同席した共通の知人がいます。今、連日事情聴取を受けていますが、現金授受などなかったと私に言っている。県警は、認めていない知人がさも認めたかのように、藤井容疑者の取り調べで話しているようです。警察は虚偽の情報をリークして事件を作ろうとしている」

 郷原弁護士ら5人は、藤井容疑者の弁護団を結成し、全面的に争うという。

(本誌取材班)

週刊朝日  2014年7月11日号