意地悪?な財務省が「別の意味で元気いい」理由 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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意地悪?な財務省が「別の意味で元気いい」理由

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あまりに唐突に特定秘密保護法案を国会に提出し、強引に成立させた安部首相。野党も崩壊状態となった (c)朝日新聞社 

あまりに唐突に特定秘密保護法案を国会に提出し、強引に成立させた安部首相。野党も崩壊状態となった (c)朝日新聞社 

松原隆一郎(まつばら・りゅういちろう)東大教授(社会経済学)1956年、神戸市生まれ。東大工学部卒、同大大学院経済学研究科博士課程修了。東大大学院教授(社会経済学)。2月に『書庫を建てる』(新潮社)を出版する(撮影/写真部・関口達朗)

松原隆一郎(まつばら・りゅういちろう)
東大教授(社会経済学)

1956年、神戸市生まれ。東大工学部卒、同大大学院経済学研究科博士課程修了。東大大学院教授(社会経済学)。2月に『書庫を建てる』(新潮社)を出版する(撮影/写真部・関口達朗)

御厨貴(みくりや・たかし)放送大教授(政治学)1951年、東京都生まれ。東大法学部卒。東大教授を経て放送大教授(政治学)。TBS「時事放談」キャスターも務める。1月に『知の格闘』(ちくま新書)を出版する(撮影/写真部・関口達朗)

御厨貴(みくりや・たかし)
放送大教授(政治学)

1951年、東京都生まれ。東大法学部卒。東大教授を経て放送大教授(政治学)。TBS「時事放談」キャスターも務める。1月に『知の格闘』(ちくま新書)を出版する(撮影/写真部・関口達朗)

 特定秘密保護法案の反対集会が各地で開かれ、物々しい雰囲気の中で幕を閉じた臨時国会。強行採決に踏み切った自民党の行く末について、東大教授の松原隆一郎氏と放送大教授の御厨貴氏が対談した。

*  *  *
御厨:(話は)自民党に戻りますが、政権運営に完全にミソをつけてしまった。

松原:保守とは何かにかかわってくる話です。政治権力に秘密は伴うもの。国民が誘拐されて政府が身代金を払ったかどうかは、話題にもできない。それでも信頼してもらうため、説得の努力を惜しまないのが保守です。

御厨:そうですね。

松原:ところが安倍晋三首相(59)は、維新の会の共同代表である橋下徹大阪市長(44)と同じで、選挙後は全権委任されたと勘違いしたんじゃないか。法案を成立させたいなら、国民や野党にまず丁寧にお願いをすること。野党は反対し続けるだろうけど、国民の中には「企業にも秘密はあるよな」と共感する人もいますから。

御厨:自民党はこれから下落傾向でしょうね。

松原:結局は景気頼みですよね。

御厨:もともと景気でスタートした政権だし、しょうがない。特定秘密保護法に足を取られたので、国家戦略特区関連法などは最後にばっと通した形です。

松原:「成長戦略実行国会」と安倍さんは自分で言っていたんですけど。

御厨:やっぱり安倍さんの経済政策は付け焼き刃だったのかなあ。しゃべるべき内容がなくなってきている。

松原:ここにきてものすごい数の諮問委員会やら審議会を作っています。

御厨:絞り込みが足りないんですよ。しかしあれだけ官僚や内閣をうまくリードしてきた首相官邸が、国会運営をできなかった。今の官邸の主流派がイケイケの経済産業省だからです。彼らは会期内に法案を詰め込みますが、日程を組み立てることができない。主導権をとられた財務省ならできるけど、意地悪だから冷ややかに見ている。最近、財務省の連中と会うと別の意味で元気がいいよ(笑)。

週刊朝日  2014年1月3・10日号


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