何の根拠もない「肩こり」の常識 画期的なケア法とは? 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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何の根拠もない「肩こり」の常識 画期的なケア法とは?

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セミナーでデモンストレーションを行う佐藤氏。「さとう式リンパケア」の公認インストラクターによる無料セミナーは全国で開催中(撮影/倉田貴志)

セミナーでデモンストレーションを行う佐藤氏。「さとう式リンパケア」の公認インストラクターによる無料セミナーは全国で開催中(撮影/倉田貴志)

「肩こり」のケアとして代表的なのは肩揉みや肩叩きだが、こういった従来の肩こり対策とまったく違う画期的な手法が注目されている。歯科医師の佐藤青児氏が提唱する「さとう式リンパケア」だ。こりをなくし、肩の自然に動くようにするためには、柔らかく緩めることが必要だという。

 では、どうすれば硬直した筋肉を緩めることができるのだろうか? 佐藤氏は、その答えを「体に軽く触れること」だと導き出した。

 脳には「筋肉を収縮させる」という指令系統はあるが、「弛緩させる」というものはない。収縮した筋肉を「緩めよう」と思っても、筋肉は反応しないのだ。

 ところが、ごく弱い力で触れるとその部分の筋肉が緩むのだという。微弱刺激に脳が反応し、筋肉を弛緩させる信号が出るのだ。この反応を利用して筋肉を緩めるのが「さとう式」の基本原理である。

「さとう式」のケアは、体を揉んだり押したりすることが一切なく、そっと触れるだけだ。もしくは患部に触れもせず、周囲の筋肉を揺らすことで緩める場合もある。

 記者も佐藤氏のケアを体験したが、思わず「え、これだけ?」と言いたくなるほどソフトなタッチで、ほとんど圧力を感じなかった。普段ガチガチにこり固まった肩をギュウギュウ指圧している身には、物足りない感覚だ。しかし、そこでギュウギュウ揉んだり押したりすると逆効果になる、と佐藤氏は言う。

「緊張してパンパンに張った筋肉に圧力を加えると、筋繊維が断裂します。断裂した筋繊維は、再生するたびに硬くなっていきます。調理用の鶏肉ならともかく、生身の人間の体をパンパン叩いたからといって、柔らかくはならないのです」(佐藤氏)

 つまり、こり固まった肩をマッサージすると、さらに筋肉が硬くなり、肩こりが悪化してしまうということだ。

「実際、肩揉みが有効であるという根拠はどこにもありません。それなのに、人間は相変わらず何十年、何百年と肩を揉み続けている。それが『常識』となると、理屈に合わなくてもやめないのが人間なのですね」(佐藤氏)

 肩こりに効果的なケアの一つ「片手バンザイ体操」は、肩や胸にそっと手を添えるだけだ。それが原因となる筋肉、僧帽筋や大胸筋を緩めるコツなのだという。

 肩こりに関する「誤った常識」はほかにもある。

「ストレッチをする人も多いですが、緊張状態にある筋肉を引き伸ばしても、余計に緊張させるだけです。また、筋肉を鍛えると収縮してますます硬くなり、こりの原因となる疲労物質も発生してしまいます」(佐藤氏)

 硬直した筋肉ではリンパの流れが悪く、疲労物質が蓄積しやすいのも問題だ。

「スポンジを固く絞ったまま水につけても、吸収しませんよね。水を吸収させなければ、不要物を排出させることもできません。だから、まず筋肉を緩めることが必要なのです」

 常識を覆す「さとう式」だが、佐藤氏は「30年後には、私たちの理論が常識になっているはず」と断言する。その画期的な手法を、まずは下記の方法で試してみるとよいだろう。

〈片手バンザイ体操〉
「さとう式リンパケア」の中でも、特に肩こりに効果的なセルフケア「片手バンザイ体操」を紹介しよう。即効で筋肉が柔らかくなるが、その状態をキープするためには、なるべく毎日続けるのがおすすめだ。

(1)あおむけに寝て、腕を上げる側の肩が高くなるように、肩甲骨の下に折りたたんだバスタオルを敷く。
(2)腕をまっすぐ上げて耳の横につけ、もう一方の手で肩に軽く触れる。
(3)鼻から息を吸って口からゆっくり吐く。3回繰り返す。
(4)ひじを直角に曲げて真横に倒し、もう一方の手を胸にそっと当てる。3回、鼻から息を吸って、口からフーッと吐く。手を逆に代えて、(1)~(4)を繰り返す。

週刊朝日 2013年9月13日号


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