尼崎連続怪死で殺された男性が同僚に漏らした悲痛 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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尼崎連続怪死で殺された男性が同僚に漏らした悲痛

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 瀬戸内海のおだやかな港が、物々しい雰囲気に包まれたのは10月30日のことだった。兵庫県警の捜索で、岡山県備前市の海中からコンクリート詰めのドラム缶が引き揚げられた。中に入っていた遺体は、11月1日、行方不明だった橋本次郎さん(54)と判明した。橋本さんは、尼崎連続怪死事件の主犯格とされる「女親分」角田美代子被告(64)の義理の妹、三枝子被告(59)の夫の弟にあたる。

 橋本さんは、古くから美代子被告の一族と親しい関係にあった。三枝子被告の夫で、沖縄で転落死したとされる兄と一緒に、20年以上前から、美代子被告と共同生活をしていた。

「当時は実の姉のように慕い、『うちの姉ちゃんは』とよく言うとったよ」(知人)

 だが、その後、関係が悪化する。橋本さんが最初に東京に逃亡したのは2004年ごろ。しばらく足立区で溶接工として働いていたが、05年ごろに突然、仕事を辞めて大阪に戻ったという。

「当時の同僚に『兄の葬儀で帰るが、殺されるかもしれない』『ケジメをつけなければならない』と言い残していった」(都内の知人)

 橋本さんが再び足立区に現れたのは、07年10月のこと。夜行バスで逃げてきたといい、もう一人、同行者がいた。尼崎市で3遺体が発見された民家の持ち主Mさんの親族だった。

「2人は職を得て、しばらく平穏に暮らしていた。ところが09年夏、美代子被告と角田正則受刑者(38)、そして角田瑠衣被告(27)ら5人が乗り込んできたのです。彼らは橋本さんのマンションに1カ月ほど居座った。彼らは“Mさんの親族”も連れ戻そうとしていて、居場所を知る知人男性のところにも乗り込んでいった。そこでは、正則受刑者がチンピラのようにすごみ、瑠衣被告が泣き落としで訴えたそうです。交番の前で口論になったときは、警官の制止をふり切ってまですごんできた。最後は、美代子被告が『大阪に帰って出直すわ。大変なことになりますよ』と捨てゼリフを残していった。しばらくして、橋本さんは姿を消しました」(同前)

週刊朝日 2012年11月16日号


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