近年、多くのメーカーから発売されるようになったコンパクトカー。見た目に対して広い室内空間を実現し、スライドドアを採用するなど、ミニバン的要素を兼ね備えていることからプチバンと呼ばれることもある。そのサイズ感や燃費のよさなどから人気を集めているが、従来のコンパクトカーは可愛らしいデザインのものが多かった。

 そんな中、トヨタが新型コンパクトカー「スペイド」とフルモデルチェンジした「ポルテ」を発売する。

 ポルテのフォルムが柔らかな曲線を描くのに対し、スペイドは張り出したヘッドランプやバンパーを特徴とし、全体に精悍でクールなスタイルに仕上がっている。その存在感から、これまで優しく女性的なデザインの印象的だったコンパクトカーを、男性に向けて展開しようという強い意識がみられる。

 また機能面ではポルテ、スペイドともに、助手席側に電動スライドドアを標準装備したり、シートをより大きくスライドさせることで多彩な室内アレンジを可能にするなどし、これまで以上に使いやすさを重視。オプションで設定できるアイドリングストップ機能をつければ、燃費は20.6km/lにまで下げることができるという。

 さらに機能が充実し、男性へのアプローチも始まったコンパクトカー市場。今後の各社の展開が気になるところだ。

週刊朝日