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北陸地方は2月にかけて、強い寒気が断続的に流れ込むでしょう。引き続き短期的な大雪には警戒が必要です。ただ、3月以降は季節は順調に進みそうです。

今週末も大雪警戒 28日にかけて山雪型 その後は里雪型に

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このあと明日28日にかけて、日本付近は冬型の気圧配置が強まる見込みです。北陸上空約5000メートルには平地で大雪目安の氷点下36度以下の強い寒気が流れ込むでしょう。更に、約3000メートルには氷点下20度以下、約1500メートルには氷点下12度以下のこちらも強い寒気が流れ込む見込みです。

今夜27日は、JPCZの強雪帯が北陸地方を南下する見込みです。その後は、北よりの風に乗って雪雲が山沿いを中心に流れ込み積雪が急増する所があるでしょう。ただ、風が弱い為、沿岸部や平野部でも局地的な降雪の強まりには注意・警戒が必要です。

28日午後からは次第に29日にかけて、JPCZの強雪帯が北陸地方を北上して里雪型となる見込みです。雪の降り易い地域が変わりますので最新情報を確認して下さい。

また、28日(土)・29日(日)ともに多くの地点で最低気温が0度未満の冬日となるでしょう。日中も凍える寒さとなりますので、路面の凍結、体調管理など十分に注意して下さい。

1/26までの降雪状況 24~25日頃の強烈寒気の影響で短期的な大雪はあったが地点毎にバラつきが大きい

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昨年11/1~昨日1/26日までの累積降雪量平年比は、北陸東部の新潟下越や中越を中心に多い傾向で、新潟は163%、長岡は143%、下関は171%となっています。

その一方、上越や北陸西部の福井嶺南、富山東部は引き続き少ない傾向で、小浜(福井)は45%、敦賀(福井)は41%、高田(新潟)は39%、魚津(富山)は35%となっています。

北陸上空にはこれまで強い寒気が断続的に流れ込みましたが、必ずしも大雪にはなっていない地点もあります。寒気レベルは同程度でも、上空の風向や風速から山雪型や里雪型などの違いがあったり、JPCZの強雪域がかかるか否かで降雪量に大きな差が出ているようです。

気象台発表の最新の3か月予報

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1/24新潟地方気象台より、北陸西部の福井・石川・富山と北陸東部の新潟の4県を対象とした「北陸地方の向こう3か月の天候の見通し」が発表されました。

そのポイントは、「2月の気温はほぼ平年並ですが、冬型の気圧配置が強く寒気の影響を受ける時期もある」こと、「3月と4月は冬型の気圧配置になりにくいため寒気の影響を受けにくく、気温は平年並か高い」ということです。

この週末も先日25日程の寒気レベルではありませんが、平地でも大雪となる強い寒気が南下する予想となっています。その後の2月も冬型が強まり、強い寒気の影響を受ける時期があることが見込まれます。引き続き短期的な大雪や路面の凍結、体調管理など寒さへの備えを万全にするようにしてください。

ラニーニャ現象は、春にかけて終息に向かう可能性が高く、3月以降は季節は順調に進んでいきそうです。

2月下旬にはスギ花粉の飛散はじまる 3月以降は季節は順調に進む

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このあと2月にかけても寒気の影響を受ける時期がある見込みですが、2月下旬頃には北陸地方でも花粉の飛散が始まるでしょう。花粉症の方は花粉飛散予測をもとに早めの対策が必要となりそうです。

3月になると季節が順調に進むことが考えられます。多くの日本国民の関心事である桜(ソメイヨシノ)についてはどうでしょう。

近年、桜の開花は早まる傾向にあり、福井・石川・富山など北陸西部を中心に3月中の開花が多くなっています。特に、2021年は北陸4地点全てで1953年からの統計史上最も早い開花となり、最も平年日が遅い新潟でも3/29の開花となりました。

もうお気づきの方もいらっしゃるでしょうが、この2021年は、1月に福井や富山で積雪が100センチを超え、高田では最深積雪249センチを観測しています。

人間は厳しい寒さにさらされると布団や炬燵にもぐりたくなりますが、桜は目覚めるとされています。これが「休眠打破」です。今冬も昨年以降、強い寒気が断続的に流れ込み、この「桜の休眠打破」はしっかり行われていると考えられます。開花の時期に大きく影響する3月の気温は、平年並みか高い予想となっており花芽の成長は順調に進んでいきそうです。