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この年末年始は、日本付近に「強い寒気」が流れ込んでくる予想です。今回のポイントは「12月14日~21日の大雪の時より寒気が強いこと」や「寒気が長く居座ること」です。日本海側を中心に大雪や大荒れで、大雪エリアが前回より広がり、雪が長く続くおそれがあります。

今回の寒気 ポイントは?

この年末年始は「上空の寒気」に注目です。

上空1500メートル付近の寒気の予想を見ると、平地で雪の目安となる「氷点下6℃」のラインは、29日火曜までは、北海道や東北北部付近にかかるくらいですが、30日水曜になると、本州の南まで下がる予想です。さらに、大雪の目安となる「氷点下12℃」のラインも、30日水曜からグッと南下して、本州の広い範囲にかかってくるでしょう。

今回の寒気は、ポイントが2つ。1つは「12月14日~21日の大雪の時より強いこと」です。12月14日~21日の大雪は、高速道路で車の立ち往生が発生した所もあり、まだ記憶に新しいという方も大勢いらっしゃると思います。その時よりも強い寒気が南下するということで、前回よりも大雪のエリアが広がるおそれがあります。

もう1つのポイントは「寒気が長く居座ること」です。年明け(少なくとも1月5日頃)にかけて、強い冬型の気圧配置が続き、強弱はあるものの、日本列島が寒気に覆われた状態が続く可能性があります。広い地域に、長い期間にわたって、顕著な気温の低下をもたらすような寒気が襲来するため「年末年始寒波」となりそうです。

このため、30日頃から年明けにかけて、北海道から九州の日本海側を中心に、平地も含めて大雪になることが考えられます。場所によっては、数日間も強い雪が降り続き、積雪が大幅に増えるおそれもあります。

年末年始の警戒事項

この寒気の影響で、30日頃からは、北海道から九州の日本海側を中心に、大雪や大荒れの天気となるため、気をつけていただきたいことは以下の通りです。

大雪やふぶきによって交通機関に乱れがでたり、積雪がグンと増えることで、建物などに被害がでる可能性があります。また、海上では「しけ」となる所もありますので、大雪や猛吹雪、高波に警戒や注意が必要です。

さらに、路面の凍結、屋根からの落雪、電線や樹木などに雪が積もることによる停電や倒木、なだれにも十分、お気をつけください。

雪道運転 万が一に備えての安心グッズ

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この年末年始は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、お出かけを控える方も大勢いらっしゃると思いますが、「年末年始寒波」が襲来する時期は、いつもの年なら、車を運転する方が増える時期です。

そこで、雪道運転をする場合、立ち往生など万が一に備えて、次のものを用意しておくと安心です。

① 防寒着やカイロ、毛布など暖をとるもの

暖房がとまってしまった際の、車内温度の低下に備えましょう。

② 飲料水や非常食、モバイルバッテリー、簡易トイレ、懐中電灯

長時間、車内で過ごすことや、夜間のトラブルを想定して、準備しておきましょう。

③ ブースターケーブル、 牽引ロープ、タイヤチェーン

バッテリー上がりの際に使用するブースターケーブルや、発進不能になったときの脱出に役立つ牽引ロープもあると良いでしょう。スタッドレスタイヤだけでは対処しきれないほどの積雪にも対処するため、タイヤチェーンもあると役立ちます。

④ 軍手、ゴム手袋、長靴、スコップ

除雪ができるものを準備しておきましょう。マフラーが雪に埋まると、排気ガスが車内に逆流し、一酸化炭素中毒を起こすおそれがあります。

雪道を運転する際は、もしものときに役立つグッズを、車に積んでおくようにしてください。加えて、出かける前に、燃料が十分にあることを確認しましょう。ただし、気象情報や交通情報を確認し、大雪や猛吹雪が予想される場合は、外出の予定を変更したり、移動手段を変更したりすることも検討してください。

雪道で立ち往生 一酸化炭素中毒に注意

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そして、もしも雪道で立ち往生してしまった場合は、一酸化炭素中毒に注意が必要です。

車が雪に埋まったときは、原則、エンジンを切りましょう。マフラーが雪に埋まると排気ガスが車内に逆流し、一酸化炭素中毒を起こすおそれがあります。窓を開けて換気しても、窓の開口量や風向きなどの条件によっては、一酸化炭素中毒の危険が高まることがあります。

防寒などでやむを得ずエンジンをかけるときは、マフラーが雪に埋まらないように、こまめにマフラーのまわりを除雪してください。