6日に利尻島で50年に一度という記録的な大雨が降った北海道ですが、一息つく間もなく台風13号から変わった温帯低気圧の影響で今日もまた大雨が降っています。

北海道付近の雨雲の様子
北海道付近の雨雲の様子

既に100ミリを超える大雨

台風13号から変わった温帯低気圧と昨日(8日)日本海で発生した低気圧の影響で、北海道の太平洋側を中心に雨が強まりました。降り始め(8日正午)から今日(9日)の午前11時までで降った雨の量は、十勝地方の広尾で135.0ミリ、日高地方のえりも町目黒で133.0ミリなど、既に100ミリを超える大雨となっている地点があります。
北海道ではここ1か月ほどで各地で記録的な大雨となり、いつもよりも災害発生の危険が高い状態が続いています。既に大雨となった地点では、雨が弱まっても土砂災害などへの警戒が必要です。

9日11時までの24時間降水量
9日11時までの24時間降水量

これから雨のピークを迎える所も

そして、北海道の大雨はまだ終っていません。北部や東部ではこれから雨のピークを迎える所もある見込みです。
東部では今夜にかけて、宗谷地方では明日の明け方にかけて断続的に激しい雨の降り、特に釧路・根室地方では夕方まで1時間に50ミリの滝のような雨が降る恐れもあります。10日正午までの24時間で予想される雨の量は、太平洋側東部の多い所で120ミリ、オホーツク海側や日本海側北部で100ミリとなっています。低い土地への浸水や土砂災害、河川の増水への厳重な警戒が引き続き必要です。

北海道 大雨のピークいつまで
北海道 大雨のピークいつまで

最近の大雨での被害地域は特に警戒を

台風10号で川の氾濫や橋の崩落など、大きな被害の出た十勝地方では既に100ミリ前後の雨が降っています。
また、先月、土砂災害で被害のあった根室地方の羅臼町や氾濫が発生したオホーツク海側の常呂川周辺、先日観測史上1位の雨が降った稚内や利尻などでは、これからさらに雨が強まり、雨の量が多くなりそうです。
大雨による災害は激しい雨のピークの時間帯に起こるとは限りません。雨が弱まってから、場合によっては雨がやんでからの災害発生、という恐れもあります。最新の気象情報だけでなく自治体から発表される避難に関する情報をしっかりとチェックし、いざというときに身の安全を守れるよう心がけて下さい。