全国で最も大雨が予想される関東甲信。台風18号が近畿や東海に上陸しても油断禁物。湿った空気が入り続け、10日にかけて大雨や竜巻など突風の恐れ。交通機関の乱れも注意。

ひまわり8号より 台風18号
ひまわり8号より 台風18号

台風18号のポイント

日本に近づいている台風18号。
9日水曜には、東海地方から近畿地方に、かなり接近し、上陸する恐れがあります。
【台風18号のポイントは2つ】
①『湿った空気』
台風が北上するに伴い、本州南岸に停滞する前線に向かって、湿った空気が流れ込みます。
⇒台風の進行方向の右側ほど、湿った空気が入るので、関東甲信を中心に、大雨の恐れがあります。
②『速度』
10日には、日本海に抜ける予想ですが、その後、速度が遅くなりそうです。
⇒関東を中心に、湿った空気の流れ込みが続くので、10日にかけて大雨が続く恐れがあるのです。

10日にかけて 9月ひと月分の大雨?

このため、関東甲信地方では、山沿いを中心に雨の量が、かなり増えそうです。
9日に予想される雨の強さは、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨です。これは、水しぶきであたり一面が白っぽくなり視界不良になったり、滝のようにゴーゴーと降るような強さです。都市部では地下街に雨水が流れ込んだり、マンホールから水が溢れたりすることもあるほどです。
【9日正午までの24時間に予想される雨の量】いずれも多い所
甲信地方南部 250ミリ
関東地方   200ミリ
長野県北部と中部・伊豆諸島で150ミリ

ただ、今回の雨は9日まででなく、10日まで長引くのが特徴。
その後、10日正午までの24時間に予想される雨の量は多い所で200ミリから300ミリです。
わずか2、3日で、平年9月1ヶ月間の総雨量に迫るほど、もしくは、超えるほどの雨が降る所もありそうです。土砂災害、川の増水や氾濫、低い土地の浸水に警戒して下さい。
短い時間に激しく雨が降ると道路が冠水する恐れがあり、特にアンダーパスは冠水しやすい場所です。また、マンホールから水が溢れ出る、川や用水路が氾濫する恐れがあります。夜の間も雨が続くので、暗い所では道路の様子が分かりにくくなります。車の運転や足元には、十分な注意が必要です。

また竜巻の恐れ 竜巻が迫る特徴は

台風が運ぶ湿った空気がもたらすのは、大雨だけではありません。大気の状態が「非常に不安定」になるため、台風から離れている関東甲信でも、落雷や、竜巻などの突風が起こりやすくなります。
【竜巻が身近に迫った時の特徴】
*雲の底から地上に延びる漏斗状(ろうとじょう)の雲を見た。
*飛び散った物が、筒状に舞い上がるのを見た。
*ゴーという音で、いつもと違うと感じた。
*気圧の変化で耳に異常を感じた
空模様の変化に気を配り、そのような雲が近づく兆しがある時は頑丈な建物へ避難する、屋内では家の1階の窓のない部屋に移動するなどの対策をとりましょう。

台風17号の北上で週末も波が高いまま

台風の北上に伴って、伊豆諸島や関東の海上では9日は風が強くなるでしょう。
【9日 予想される最大瞬間風速】
伊豆諸島 30メートル
関東地方 25メートル
これは、看板が落下、道路標識が傾く、細い木の枝が折れて飛散するほどの強さです。常に風が強い中で、
瞬間的にこれぐらいの猛烈な風が吹くことが予想されます。屋外の行動は危険です。

9日は、波も高くなり、伊豆諸島ではウネリを伴って大しけとなりそうです。
関東地方の海上でも、ウネリを伴って、しけるでしょう。
【9日 予想される波の高さ】
伊豆諸島 6メートル
関東地方 5メートル
ただ、関東に関しては、台風18号の影響だけでなく、17号の北上によってウネリが届くため、週末にかけて波の高い状態が続きそうです。
最新の台風情報をチェックすると共に、大雨などによる交通機関の乱れにも、十分ご注意下さい。