取り扱いが難しいように思えるぬいぐるみですが、実はコツさえつかめば自宅で洗濯することも可能です。

大切なぬいぐるみをきれいに保管できるよう、正しい洗濯方法や、洗濯後の干し方のポイントをしっかり押さえておきましょう。

今回は、ぬいぐるみを洗濯する前にチェックしておきたいポイントや、正しい洗濯方法、干し方のポイントをご紹介します。

ぬいぐるみは洗濯できる?洗濯前に確認すべきポイントを紹介

ぬいぐるみはコツさえ押さえれば自宅で洗濯できますが、使われている素材などによって洗い方がそれぞれ異なります。
中には自宅で洗えないぬいぐるみもありますので、洗濯前に以下のポイントをチェックしましょう。

■1.洗濯表示をチェックする
まず、ぬいぐるみに付いているタグを確認し、自宅で洗濯できるかどうかをチェックします。
タグには洗濯表示が印字されており、以下のマークが入っていれば基本的に家庭用洗濯機で洗うことが可能です。[注1]

・水が入った洗い桶に数字が入っているマーク(新・洗濯表示)
・長方形をした洗濯機に数字が入っているマーク(平成28年11月まで使われる旧・洗濯表示)

なお、数字は洗濯に使える液温を表しており、たとえば「40」なら液温40℃を限度として洗濯できます。
一方、以下のマークが入っているぬいぐるみは、自宅で手洗いできることを表しています。[注2]

・洗い桶に手のイラストが描かれているマーク(新・洗濯表示)
・洗い桶に「手洗イ」「30」と描かれているマーク(平成28年11月まで使われる旧・洗濯表示)

新・洗濯表示の方は液温40℃を限度に、旧・洗濯表示の方は液温30℃を限度に、それぞれ手洗いすることが可能です。
新・旧表示ともに、洗い桶に×マークがついている場合は、家庭での洗濯は禁止されていますので、注意しましょう。

■2.デリケートなぬいぐるみかどうか
ぬいぐるみと一言にいっても、素材や作りは製品によって異なります。

家庭で洗濯すると、少なからずぬいぐるみに負担がかかってしまいますので、以下のようなデリケートな特徴を持つものはプロにお手入れをお願いした方がよいでしょう。

・色落ちしやすいもの
・革やリアルファーが使われているもの
・アンティーク品
・金属パーツが使われているもの
・水に弱い素材が使われているもの

[注1]消費者庁:新しい洗濯表示
[注2]消費者庁:平成28年11月まで表示する記号

ぬいぐるみの洗濯方法

ぬいぐるみを洗濯方法について、洗濯機を使った場合と手洗いする場合の2パターンに分けてご紹介します。

■洗濯機・手洗い共通の下準備
洗濯機・手洗いともに、洗う前には外せるパーツ(洋服やラベルなど)をすべて外しておきます。
パーツを取ったら、ブラシをかけて目に見える汚れをさっと落としておきましょう。

■洗濯機での洗い方
家庭用洗濯機でぬいぐるみを洗う手順は以下の通りです。

1. 洗濯ネットにぬいぐるみを入れる
2. おしゃれ着用洗剤を使用し、ドライコースで洗う
3. タオルで包んで水気を吸い取る
4. タオルと洗濯ネットに包み、10秒ほど脱水する

洗濯ネットに入れるのは型崩れを防止するためです。
ぬいぐるみはデリケートなので、おしゃれ着用洗剤を使用し、ドライコース(手洗いコース)など弱水流で洗いましょう。
長く脱水にかけると型崩れの原因になりますので、脱水前にタオルで挟んで水気を拭き取ってから、ごく短時間だけ脱水するのがポイントです。

■手洗いの方法
ぬいぐるみを手洗いするときの手順は以下の通りです。

1. バケツなどの容器に40℃以下(旧・表示の場合は30℃以下)のぬるま湯と洗剤を入れる
2. やさしく押し洗いする
3. 念入りにすすぐ
4. タオルで包んで水気を吸い取る
5. タオルと洗濯ネットに包み、10秒ほど脱水する

押し洗いするときは、形が崩れないよう、優しい力で洗うのがポイントです。
すすぎは洗い以上の時間をかけて念入りに行い、洗剤をしっかり落としましょう。

ぬいぐるみの干し方

洗濯し終えたぬいぐるみの正しい干し方のポイントは3つあります。

■1.ブラッシングする
ぬいぐるみの毛の流れに逆らうようにブラッシングすると、繊維が逆立ってふわふわの仕上がりになります。

毛が倒れた状態で乾いてしまうと、ぬいぐるみ特有のふんわり感が失われてしまうので要注意です。

■2.風通しの良い場所で陰干しする
ぬいぐるみを直射日光の当たる場所に干しておくと、色あせの原因となります。ぬいぐるみを干すときは風通しの良い場所で陰干ししましょう。

■3.型崩れしない方法で干す
洗濯ピンチなどにはさんで吊り干しすると、ピンチの跡が残ったり、ぬいぐるみが重量で下がって型崩れしたりすることがあります。

ぬいぐるみを干すときは、平干し用のネットの上に寝かせるか、あるいは洗濯ネットに入れた状態で吊り干ししましょう。

ぬいぐるみは正しい方法で洗濯して、きれいな状態をキープしよう

ぬいぐるみは、洗濯表示に「洗濯可」のマークが入っていれば、自宅で洗うことが可能です。ただ、衣類と同じ感覚で洗うと生地を傷めたり、型崩れしたりする原因となります。

あらかじめ洗濯ネットに入れたり、ドライコースで洗ったりして、ぬいぐるみに負担をかけない方法で洗濯しましょう。

干すときはブラッシングで毛並みを整えてから、直射日光が当たらない場所で平干し、またはネットに入れて吊り干しするのがベストです。

ぬいぐるみを洗濯するタイミングを知りたいときは、天気予報専門メディア「tenki.jp」の「洗濯指数」を参考にしましょう。

その日の天気や予想気温などに応じて、洗濯物の乾きやすさをわかりやすく表示しているので、洗濯に適したタイミングをチェックできます。

洗濯指数はエリアごとに10日間分掲載されていますので、ぬいぐるみを洗濯する予定がある方はぜひご活用ください。