4月10日の今日は、「駅弁の日」です。駅弁の日は、駅弁をPRすることを目的として、1993年に日本鉄道構内営業中央会によって1993年に制定されました。行楽シーズンの春、移動中に食べる駅弁を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、駅弁の歴史と注目の駅弁をご紹介します。

はじまりは、おにぎり2個の素朴なメニュー

駅弁のはじまりには諸説ありますが、1885年(明治18年)に大宮から宇都宮間の鉄道が開通した際、宇都宮の旅館である白木屋が駅でお弁当を売り始めたのがきっかけとされています。その時売られていたが、おにぎり2個とたくあん2切れを竹の皮で包んだものでした。駅弁のはじまりはとてもシンプルなメニューだったんですね。
後に、駅弁と一緒にお茶も売られるようになるのですが、当時ペットボトルや缶なんてありません。当時はなんと土瓶でお茶を販売していたそうです。お茶の販売は、静岡駅の駅弁屋が1889年(明治22年)からはじめたんだとか。さすがお茶の名産地ですね。

名物を詰め込んだ、絶品駅弁

京王百貨店では、年に一度駅弁大会を開催しています。様々な地域の駅弁が一処に集まるこのイベントは、駅弁好きにはたまらないイベントです。(※今年の開催は終了しています※)
54回開催されているこの大会で、不動の1位に輝いているのが、函館本線森駅の「いかめし」です。いかめしが1位ではなかったのは、3回程度しかなかったんだとか…。すごい人気ですよね。
阿部商店が販売する「元祖森名物いかめし」は、戦時下で食糧を節約しなければならなかった時代に作られました。そんな時、当時豊漁だったイカと腹持ちの良いうるち米ともち米を使ったいかめしは人気を博し、人々に愛されるようになったんだそうです。
列車に揺られてお弁当を食べながら、旅先の歴史について調べてみるのもいいかもしれませんね。きっと旅がもっと楽しくなりますよ。

駅弁は、パッケージにも注目!

現在、駅弁の数は2000を超えると言われています。数ある駅弁の中には、中身だけではなくパッケージに凝っているものもたくさんあります。
蟹をかたどった、鳥取駅の「山陰鳥取かにめし」。栗をかたどった、米沢駅の「栗めし弁当」。水戸黄門で有名な水戸では、印籠の形をした「印籠弁当」が販売されています。
こういった変わったパッケージを楽しむのも、駅弁の醍醐味!駅弁を購入する際は、パッケージの形にも注目してみてはいかがでしょうか。