11月24日は「オペラの日」、オペラってどんな劇? 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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11月24日は「オペラの日」、オペラってどんな劇?

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豪華な装飾のヨーロッパの劇場

豪華な装飾のヨーロッパの劇場

パリ・オペラ座

パリ・オペラ座

セリフではなく、歌で伝えるのが「オペラ」。だから歌劇なのです

セリフではなく、歌で伝えるのが「オペラ」。だから歌劇なのです

オペラ専用劇場「新国立劇場」

オペラ専用劇場「新国立劇場」

1990年公開のアメリカ映画『プリティ・ウーマン』より

1990年公開のアメリカ映画『プリティ・ウーマン』より

1月並みの気温を記録するエリアが増え、電車に乗っていてもコートにマフラーといった服装の人が多くなりました。風邪を引かないよう、寝具もしっかり冬支度をしてくださいね。
気温が低くなると外出するのもついつい面倒になってしまいがちですし、レジャーのため出かけるというのも少し足取りが重くなるかもしれません。そんな中でも室内で楽しめる「オペラ」は、冬の余暇を楽しむのにおすすめのひとつです。
実は、明日11月24日は「オペラの日」に制定されているのですが、なぜ今日かというと、1894年の11月24日に日本で初めてオペラが上演されたことに所以します。敷居が高いイメージもあるオペラには、どんな特徴があるのでしょうか?

オペラってどんな演劇?

オペラはひと言で言うと「歌劇」なのですが、そのひとことには集約できないほど、総合芸術ともいわれる様々な要素が詰まった演劇なのです。
みなさんも、「オペラ歌手」という呼び方を聞いた方も多いと思いますが、役者はほとんどのセリフを歌に乗せて伝えます。ちなみにオペラ歌手はマイクを使いません。しかもセリフも歌ですから、かなりレベルの高い歌唱力が求められます。
さらに、総合芸術といわれる所以としては、舞台や衣装も含めたビジュアルの部分で魅せる要素も大きいでしょう。また、オペラには基本的にオーケストラがつきます。「オーケストラ・ピット」と呼ばれる舞台の一段下にオーケストラ専用のスペースがあるのも、オペラが上演される劇場の特徴といえます。観客にしてみれば、非日常的な贅沢な時間を過ごせる要素が満載……といえますね。

理想の芸術を追い求め生まれたオペラ

オペラが誕生したのは17世紀初頭、イタリアのフィレンツェでした。
歴史を簡単にひもとくと……、バルディ家のジョヴァンニ伯爵が、芸術家や学者たちを集めてカメラータと呼ばれるサロンをつくったのですが、そこでは古代ギリシャで展開されていた音楽劇を復活させようという活動が行われていました。そして、古代ギリシャの演劇では、セリフを「話す」というよりも「歌う」とスタイルが主だったことから、現在のオペラに形式に発展していくことに……。
やがて、オペラはイタリア全土から世界へと広がっていきます。
17世紀中頃になると、それまで裕福な貴族の前でしか披露されなかったオペラが、一般の劇場でも公演されるようになります。さらに、イタリアのオペラ劇団はヨーロッパ各地へ進出。フランス、ドイツ、オーストリアといった国々では、それぞれの国ならではの音楽や芸術の特徴を加味しながら、その国独自のオペラが発展していったのです。

日本とオペラの関係

日本に初めてオペラが伝えられたのは1894年11月24日。1894年は明治27年になります。
現在の東京芸術大学にあたる場所で、1894年11月24日にオーストリア、ハンガリーの大使館職員によって『ファウスト』の第1幕が上演されました。そして、1903(明治36)年には、初めて日本人が『オルフェウス』という演目でオペラを演じることに。こうした流れを汲んで、じわじわと日本人の間にもオペラ人気は広まっていき、1911(明治44)年には、帝国劇場で歌劇部が設立される運びとなります。そしてこの時点で、すでに日本オリジナルのオペラができあがっていたそうです。
さらに驚くべき点は、昭和に入って間もない時代に、ヨーロッパで活躍する日本人オペラ歌手がいたということ。それは藤原義江という男性テノールの歌手だったのですが、藤原はすでにこの当時から海外で活躍していた実績をもつ人でもあったのです。
そんな藤原が1932(昭和7)年に日本に帰国してからは、現在の『藤原歌劇団』という日本初のオペラ・カンパニーを創設します。そして1997(平成9年)年には、日本初のオペラ専用劇場「新国立劇場」が誕生することとなります。
着実に日本でもオペラ人気が広まっていったように思えますが、日本でオペラが浸透するまでにはいくつもの紆余曲折がありました。その理由のひとつが、ヨーロッパの言語と日本語の言語の性質の違いと言われており、歌が中心のオペラは、どのように訳したとしても日本語では無理がある……という意見があったからです。それでも長きにわたり日本でオペラが上演されている理由は、やはりオペラそのものに大きな魅力があるからに違いありません。ちなみに、リチャード・ギアとジュリア・ロバーツが主演した名作『プリティ・ウーマン』では、エドワード(リチャード・ギア)が、真紅のイブニングドレスを身にまとったビビアン(ジュリア・ロバーツ)を自家用ジェットに乗せて、オペラに連れて行くシーンがあります。もちろんビビアンはオペラ観賞は初めて。イタリア語もわかりません。でも、ビビアンは初めて観賞する「椿姫」に次第に引き込まれ、最後には落涙するのです……。
── オペラというと「敷居が高くて自分には……」というイメージを抱きがちですが、もともとは音楽がベースにあることで、理解しやすい演劇ともいわれています。
クリスマスシーズンを前に「日頃の感謝を込めて、スペシャルなプレゼントを彼女に、あるいは奥様に……」と考えている男性がいらっしゃいましたら、年末はオペラシーズンですので、11月24日のオペラの日を機にオペラ観賞の計画を立て、大切な人と忘れ得ぬ時間を過ごされてみてはいかがでしょうか。


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