7月5日から福岡県の朝倉市など筑後北部を中心とした地域では記録的な豪雨となり、福岡県の一部地域では大雨特別警報が発表されました。
日本気象協会では、7月8日に福岡県朝倉市に現地調査に行ってきました。今回はトクする!防災プロジェクトチームが現地調査の速報をお伝えいたします。

杷木寒水地区(2017年7月8日撮影)
杷木寒水地区(2017年7月8日撮影)

朝倉市比良松地区の様子

比良松地区には筑後川本川へ流れる支流の桂川が流れています。
桂川沿岸に建つ比良松中学校の技術室は桂川の増水と堤防部分の崩落によって、建物の一部が崩落し、屋根がへこんでいました。住宅地では、高さ1m程度まで建物が水に浸かったと考えられます。

比良松中学校の技術室(2017年7月8日撮影)
比良松中学校の技術室(2017年7月8日撮影)

朝倉市杷木林田地区の様子

杷木林田地区では、土砂の堆積により、赤谷川の流れが変わってしまい、新たに水が流れた場所で家屋が流されるという被害がありました。

赤谷川の流路の変化イメージ
赤谷川の流路の変化イメージ

本来の赤谷川の流れが1~2mまで堆積した土砂によって埋められ、川の流れが変わっていました。写真では、家の一部が新しい水の流れによって流され、一部流失していることがわかります。わずか半日の間の豪雨により地形が変わってしまう自然の猛威に改めて驚きを感じます。

赤谷川の新しい流路によって一部流失した家屋(2017年7月8日撮影)
赤谷川の新しい流路によって一部流失した家屋(2017年7月8日撮影)

事前に知っておきたい避難の心得

豪雨になる前に、避難の際の注意点を確認しておきましょう。雨が降り続くと、地盤が緩み、土砂災害の危険性が高まったり、河川が増水して氾濫の危険性が高まったりします。
トクする!防災プロジェクトでは、それぞれの災害時の避難の心得をお伝えしています。土砂災害の避難の心得、河川氾濫の避難の心得をぜひご確認ください。
また、雨が降り続き屋外への避難が困難な場合は、斜面とは反対側の2階以上の部屋に上がることも避難の一つになります。その場合、長く外に出られない可能性もありますので、自宅でしっかりと備蓄をしておくことも大切です。家族全員で3日以上過ごすことができる備蓄品があると良いでしょう。必要な備蓄品一覧を公開していますのでご参考にしてください。
その他、自宅や職場近くの避難場所や避難所を確認しておきましょう。日ごろから避難場所や避難所までの道のりを実際歩いてみて、事前に危険な箇所をチェックすることも重要です。避難場所や避難所は、アプリ「わが家の防災ナビ」で簡単にチェックすることができます。
アプリ「わが家の防災ナビ」では、河川洪水や土砂災害のハザードマップを確認することもできます。今一度、自宅や職場の災害危険度を確認してみましょう。