お盆も過ぎ、秋の気配がそこかしこに漂い始める頃となりました。しかし、旧暦ではまだ7月に入ったばかり…8月20日は旧暦の「七夕」、いわゆる「伝統的七夕」です。この日にさまざまなキャンペーンが行われているのをご存知ですか?
今年の「伝統的七夕」に、天体観測デビューしてみませんか?

天の川と水面に映る星々
天の川と水面に映る星々

「伝統的七夕」とは…二十四節気の処暑(しょしょ)を含む日かそれよりも前で、処暑に最も近い朔(さく=新月)の瞬間を含む日から数えて7日目を「伝統的七夕」といいます。今年の「伝統的七夕」は8月20日です。
新暦での7月7日は梅雨まっただ中で、晴れた夜空も少なく天の川も織姫と彦星の逢瀬も難しいものですが、この時期になりますと空が少しずつ澄んできて、天の川をはじめ、夜空を彩る星々も見やすくなってきます。織姫と彦星の逢瀬を私たちも確認したいものです。

明かりを消して、星を見上げてみませんか

国立天文台では、2001年から旧暦の7月7日に「伝統的七夕」を広めるようになりました。キャンペーンの一つとして、ライトダウンと天体観測が呼びかけられています。(リンク参照)
このキャンペーンでは、歌人・俵万智さんをはじめとした著名人の方々や団体をはじめ、個人でも協力を宣言できるシステムになっています。宣言する内容は、「灯りを消して星を見ます」や「周りの人によびかけます」から「イベントをやります!」まで、それぞれです。

都会の真ん中で「サファイアとトパーズ」を探す

東京・六本木ヒルズの展望デッキでは、『伝統的七夕特別星空観察会』が、8月20日 19~開催され、織姫と彦星の間に観える「アルビレオ」の観測が行われます。(リンク参照)
アルビレオは白鳥座の二つ星で、肉眼では一つに重なって見えるのですが、望遠鏡を使うことでひとつずつ見ることができ、その色彩の美は「北天の宝石」と呼ばれています。また、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」では「サファイアとトパーズ」とも表現されるほどの美しさとか…。
天の川、ベガとアルタイル(織姫と彦星)、そしてサファイアとトパーズ…三度目の七夕は贅沢な夜空となりそうです。
あとは当日のお天気を願うばかりですね。