この冬“最強”クラスの寒波が全国に広がっている。だが、世界保健機関(WHO)が強く勧告する冬季の室温18度以上を満たす日本の住宅は、わずか1割にすぎない――そんな調査結果がある。日本の家屋は寒いのだ。10年ほど前から住環境の温度と健康との因果関係を調査してきた慶應義塾大学理工学部の伊香賀俊治教授によると、室温の低さは肺炎や脳卒中、心筋梗塞と、さまざまな病気のリスクを高めるだけでなく、認知症の発症が早まるなど、生活の質にも大きな影響を及ぼしていることがわかった。ところが日本では長年、冬の寒さの危険性が見過ごされてきた。
冬の死亡増加率「全国一低い」のは寒い北海道、逆に高いのは? 「寒い家」が引き起こす桁違いの健康リスク
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