写真家の故木村伊兵衛氏の業績を記念し、1975年に創設された木村伊兵衛写真賞は今年度、第46回を迎えました。このほど一次選考会が開かれ、ノミネート作家と作品が決定いたしました。

選考会場には、写真関係者の方々の推薦を受けた候補者の作品がずらりと並ぶ(撮影/写真部・張溢文)
選考会場には、写真関係者の方々の推薦を受けた候補者の作品がずらりと並ぶ(撮影/写真部・張溢文)

 朝日新聞社は日本の写真の発展に尽くした木村伊兵衛氏の業績を記念して、1975年に「木村伊兵衛写真賞」を設け、2008年4月に出版部門が朝日新聞出版として独立した後は、両社の共催となりました。
新型コロナウイルスの蔓延に伴い、2020年発表の作品を対象とする第46回の選考を延期し、2021年発表分の作品と合わせて選考することを決定しました。

 写真関係者の方々へのアンケートにより候補者を推薦いただき、選考委員である写真家の大西みつぐさん、長島有里枝さん、澤田知子さん、小説家の平野啓一郎さんが評議を重ねました。その結果、5名の作家とその作品がノミネートされました。

 この後、二次選考会を経て第46回木村伊兵衛写真賞の受賞者を決定し、3月中旬の朝日新聞、および朝日新聞出版ニュースサイト「AERA dot.」にて発表いたします。

選考委員である写真家の大西みつぐさん、長島有里枝さん、澤田知子さん、小説家の平野啓一郎さんが作品と真摯に向き合い、選んでいく(撮影/写真部・張溢文)
選考委員である写真家の大西みつぐさん、長島有里枝さん、澤田知子さん、小説家の平野啓一郎さんが作品と真摯に向き合い、選んでいく(撮影/写真部・張溢文)

 <ノミネート作家・作品>

【顧剣亨 Kenryou Gu】(こ・けんりょう)
写真展「A PART OF THERE IS HERE」2021年(YUKIKOMIZUTANI)
*シリーズ名:「Cityscape」

【西野壮平】(にしの・そうへい)
写真展「水のかたち」2020年6月21日~8月16日(群馬・高崎:rin art association)
写真展「東海道」2021年9月1日~9月13日(東京・日本橋:MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY)
写真展「写真家はどこから来てどこへ向かうのか —世界を歩き、地球を変換する写真」2021年10月12日~11月20日(神奈川・日吉:Gallery FOREST)
写真展「New Horizon」2021年10月22日~11月20日(Taipei:Each Modern)

【福島あつし】(ふくしま・あつし)
写真集『ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ』(2021年8月、青幻舎)
写真展「ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ」2021年8月10日~9月25日(IG Photo Gallery)
写真展「弁当 is Ready」2020年9月19日~10月18日(KYOTOGRAPHIE2020、伊藤佑 町家)

【山元彩香】(やまもと・あやか)
写真展「We are Made of Grass, Soil, Trees, and Flowers」2021年10月16日~11月13日(タカ・イシイギャラリーフォトグラフィー/フィルム)
グループ展「記憶は地に沁み、風を越え 日本の新進作家vol.18」2021年11月6日~2022年1月23日(東京都写真美術館)
写真集「We are Made of Grass, Soil, Trees, and Flowers」(2021年11月、T&M projects)

【吉田志穂】(よしだ・しほ)
写真集『測量|山』(2021年11月、T&M Projects)
写真展「測量|山」/「砂の下の鯨」2021年11月12日~11月28日(NADiff Gallery)写真展「余白の計画」「TOTAS-Emerging2020」 2020年5月16日~6月21日(トーキョーアーツアンドスペース本郷)
グループ展「あざみ野フォト・アニュアル とどまってみえるもの」2021年1月23日~2月14日(横浜市民ギャラリーあざみ野)
グループ展「記憶は地に沁み、風を越え 日本の新進作家vol.18」2021年11月6日~2022年1月23日(東京都写真美術館)