沖縄をめぐる報道 ニュースでの問題提起はキャスターらの腕の見せどころ (1/3) 〈GALAC〉|AERA dot. (アエラドット)

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沖縄をめぐる報道 ニュースでの問題提起はキャスターらの腕の見せどころ

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辻 一郎GALAC

●辺野古移設裁判やオスプレイ そこに信頼はあるか

 テレビニュースを魅力的にするものに、キャスターのコメントがある。今回はそのコメントを中心に、直近の沖縄関連ニュースをウォッチする。

 2016年12月には、沖縄をめぐる大きなニュースが相次いだ。ことの初めは12日の最高裁の決定だった。最高裁は米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐって、国と沖縄県が争う裁判の判決を、弁論を開くことなく20日に言いわたすと指定した。弁論が開かれないことになれば、高裁の判決はくつがえらないことになり、県の敗訴が確定する。このニュースを比較的丁寧に伝えたのは「ニュースウオッチ9」(NHK)「報道ステーション」(テレビ朝日)「NEWS23」(TBSテレビ)であり、「NEWS ZERO」(日本テレビ)と「ユアタイム」(フジテレビ)は、ごく短く伝えてことを済ませた。最高裁がこのような判決を下すことは、前々から予想されていた。だから意外性はないが、持つ意味はきわめて大きい。にもかかわらず日本テレビとフジテレビが短くそっけなく扱ったのは、どんな判断にもとづくのか。同じ疑問は12月、何度も抱いた。

 一方、判決の内容を詳しく伝えた3社のニュースも、キャスターらのコメントには不満があった。語られたコメントをやや乱暴に要約すると、「ニュースウオッチ9」の河野憲治は「この判決によっても、政府が実際に工事を進めることができるかどうかは不透明な状況」とまとめ「報道ステーション」の後藤謙次は「国の勝訴が確実になった今こそ、国は県との和解の道すじを探るべきだ。それが政治だ」と述べ、「NEWS23」の星浩は「この裁判をうけて政府は県と、基地負担の軽減について話しあうことが必要」とした。

 いずれももっともな意見だが、この裁判は外交や軍事、安全保障政策を所管する国と、民意に支えられた県の主張のいずれを優先させるかを問うものだ。そうである以上最高裁は、憲法に踏み込んだ判断を示すことが望まれた。国の安全保障政策が常に地方自治の上位とは限らないからである。にもかかわらず最高裁は大法廷での審理を避け、弁論も開かなかった。これでいいのか。コメントはそこも論じてほしかった。


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