ギャラクシー賞 テレビ部門【月間賞】発表 2016年2月度 〈GALAC〉|AERA dot. (アエラドット)

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ギャラクシー賞 テレビ部門【月間賞】発表 2016年2月度

GALAC

2016年2月度のギャラクシー賞 テレビ部門には下記の各番組が選ばれました。

* * *
●ハートネットTV 「待ちわびて~袴田巌死刑囚 姉と生きる今~」
2月9日20:00~20:29/日本放送協会

●NNNドキュメント’16 「奥底の悲しみ」
2月21日24:55~25:50/山口放送

●クローズアップ現代「広がる”労働崩壊”~公共サービスの担い手に何が~」
2月22日19:30~19:58/日本放送協会

●「関ジャム完全燃焼SHOW」
2月28日23:15~24:10/テレビ朝日

【2月の月評会より】時代と人間を見つめる視点の多様さ

 ドキュメンタリー・報道には21本もの番組が挙げられた。冤罪、DNA鑑定疑惑、被災地、ボランティア、難民、少子化、老後、雇用、貧困、憲法、放送法などの問題、それに戦争、若者の反抗、サイバーテロなど、時代と人間の営みを見つめる視点の多様性が感じられた。

 抜きん出て支持を集めたものはないが、議論の末、次の3つが月間賞に選ばれる。

 山口放送の「奥底の悲しみ」は満州・北朝鮮からの引揚者が受けた戦時性暴力の酷さを描いて、既にいくつかの賞を取り評価が定まっているが、NNNドキュメントとして全国放送する際、更に作品が磨かれた。

 続いてハートネットTV「待ちわびて~袴田巌死刑囚 姉と生きる今〜」(NHK Eテレ)は袴田さんの日常のしぐさの記録の中から、48年もの拘禁がいかに酷なものであったかを如実に読み取ることができた。更に国谷裕子キャスターのクローズアップ現代「広がる“労働崩壊”〜公共サービスの担い手に何が〜」は官製ワーキングプアとも言うべき実態を描き出し、行政の欠落を浮き彫りにする。

 放送法をめぐる総務大臣の行政介入発言については、NHK以外の各社がそれなりに触れていたが、テレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」はコーナー枠で特集を組んだ。

 ドラマはフジテレビの「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」が、今の時代を背景にした都会のラブストーリーとして、また、NHKの「ちかえもん」はバラエティ風味の時代劇として、称賛する声が多く聞かれた。シリーズの完結が待たれる。

 フジテレビの「ナオミとカナコ」の奇抜な話の展開も話題に。他に「逃げる女」(NHK)の水野美紀と仲里依紗の演技、「あさが来た」(NHK)の波瑠の成長も注目された。

 バラエティ系ではさだまさしをゲストに迎えた「関ジャム完全燃SHOW」(テレビ朝日)が月間賞に。改めてさだの話術の巧みさと音楽発想、特に作詞の目のつけどころに注目。応対した関ジャニ∞も、番組自体も音楽エンタテインメントとして評価された。  

 月評の席上、話が面白かったのはテレビ朝日の「実況×解説TV」についての宮崎委員の熱弁だ。何が、どのように面白かったかは、本人自身による「私評」をGALACで読んでほしい。

 最後に、テレビ東京の「家、ついて行ってイイですか?」(2月17日スペシャル)にも触れたい。大都市周辺で健気に生きる人間模様を、その生活の根城に上がり込んで見事に捉えて見せる。その厚かましさと繊細さに改めて感心する、との声あり。(河野尚行)


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