ギャラクシー賞 テレビ部門【月間賞】発表  2015年12月度 〈GALAC(ぎゃらく)〉|AERA dot. (アエラドット)

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ギャラクシー賞 テレビ部門【月間賞】発表  2015年12月度

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新・映像の世紀「第3集 時代は独裁者を求めた」(イメージ)

新・映像の世紀「第3集 時代は独裁者を求めた」(イメージ)

2015年12月度のギャラクシー賞 テレビ部門には下記の各番組が選ばれました。

* * *
●NHKスペシャル 新・映像の世紀「第3集 時代は独裁者を求めた」
12月20日21:00~22:13/日本放送協会、NHKエンタープライズ

●テッペン ! 水ドラ!!「おかしの家」
10月21日~12月23日23:53~24:23/TBSテレビ、角川大映スタジオ

●「SICKS~みんながみんな、何かの病気~」
10月9日~12月25日24:52~25:23/テレビ東京、「SICKS」製作委員会

●菜々緒
「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」(関西テレビ)の演技


【12月の月評会より】 さらなる意欲作登場に期待

 2015年最後の月評会では、各ジャンルで多様な意見が交わされた。

 まずドキュメンタリーでは、話題を集めるNHKスペシャル「新・映像の世紀」の「第3集 時代は独裁者を求めた」を推薦する声が多数あがった。民衆がなぜ独裁者を求めたのか、そしてそのことにより生活はどのように変容していったかを克明に伝え、第3集にしてこの新シリーズ制作の意味が見えてきたと高評価。現在の日本にも通じるテーマであるという意見も多く、月間賞に選ばれた。

 そのほかETV特集「“医師の罪”を背負いて~九大生体解剖事件~」や、「母と歩いた道~相田洋 旧満州引き揚げ録~」(NHK BSプレミアム)などが好評だった。

 当月は多くのドラマが最終回を迎えたが、なかでも注目されたのがテッペン!水ドラ!!「おかしの家」(TBSテレビ)と金曜8時のドラマ「釣りバカ日誌 ~新入社員 浜崎伝助」(テレビ東京)の2作品。特に「おかしの家」は、うだつの上がらない人々のリアリティや淡々とした日常の描写を評価する意見が集まった。最終回に関しては賛否あったが、落ち着いた大人のドラマであるという貴重さも買われ、月間賞に。

 また、今期のドラマで強いインパクトを放ったのが、「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」(関西テレビ)に出演した菜々緒。一昨年の「ファースト・クラス」以降ドラマに引っぱりだこの彼女だが、本作で演じた悪女は見事な当たり役で、“同年代の女優でここまで悪女をこなせる人はいない”と感じさせる存在感から個人賞に選出された。

 一方、バラエティでは、「SICKS~みんながみんな、何かの病気~」(テレビ東京)が月間賞に選ばれた。コント番組としてスタートしたものの回を重ねるごとに独立したコントがリンクし合い、ひとつの物語に収斂されていくという構成に、制作陣の意気込みが感じられる。型にはまりつつあるバラエティ番組のなかで一際目を引く作品となった。

 そのほか、話題性だけではなく現代社会への風刺が込められている点が評価され、赤塚不二夫生誕80周年記念作品であるアニメ「おそ松さん」(テレビ東京)にも推薦の声が。同作の今後の展開にも注目していきたい。

 意欲作が並んだ12月の月評会。2016年はさらに、既存の枠を壊し、社会の欺瞞を鋭く突く、そんな番組にもっと出会いたいと願わずにいられない。
元NHKの相田が自身の母を描いたETV特集については水島宏明が、「釣りバカ日誌」については、滝野俊一が、『GALAC』本誌で私評を展開している。(岡田芳枝)


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