書評『心は少年、体は老人。──超高齢社会を楽しく生きる方法』池田清彦著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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《話題の新刊 (週刊朝日)》

心は少年、体は老人。──超高齢社会を楽しく生きる方法 池田清彦著

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大川恵実書評#話題の新刊

 テレビ番組「ホンマでっか!?TV」のコメンテーターとしても人気の著者。本書は、「週刊朝日」で連載していたコラムをまとめたものだ。
 話題はがん治療の問題から、政治、大好きな昆虫採集に原発と縦横無尽に駆け巡るが、「人を笑わせるためだけに過激なインチキ話をしていると思っている人も中にはいるようだけれども、民主党と違って私はウソはつきません」とあるように、大学教授として、生物学者としての知識に裏打ちされた知性的なエッセイだ。
 小気味いいのは、歯に衣着せぬ物言い。「(安倍首相は)福島第一原発の汚染水は完全にコントロールされているとの希代の大ウソをついてオリンピックを引き寄せたが、このツケは大きいと思うよ」とか、「ネット社会になってもまだ匿名で悪口を言っている人は、一万年前の行動様式から進化していない生きている化石みたいな人なのである」など、思わず深くうなずきたくなる。
 時折のぞかせる愛妻家の一面にクスリとしながら、自分の頭で考え、自由であることの大切さを池田センセイは教えてくれる。

週刊朝日 2015年12月11日号


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