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丸山ゴンザレスが心霊スポットでおびただしい数のシマウマに囲まれてしまったワケとは

連載「カオスな現場の取材メモ」

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 世界中のスラム街や犯罪多発地帯を渡り歩くジャーナリスト・丸山ゴンザレスが、取材先でメモした記録から気になったトピックを写真を交えて紹介する。
おびただしい数のシマウマが並ぶ。バンコクに隣接するノンブリー県のラタナベィベート通りにあるこの場所がシマウマ信仰発祥の地とされている

おびただしい数のシマウマが並ぶ。バンコクに隣接するノンブリー県のラタナベィベート通りにあるこの場所がシマウマ信仰発祥の地とされている

■タイのあちこちで見かけるシマウマたち

 今年の干支なのをいいことに、捕獲したネズミのグロテスクな写真を本連載で取り扱ったところ、読者から冷ややかな反応をいただいた。今回は干支ではなく、“実在しない動物”を扱おうと思う。

【写真】シマウマがこんなところにも!?

 その動物とはシマウマである。いよいよゴンザレスも頭がおかしくなったと思われただろう。それに関しては一概には否定できないが、シマウマが実在しないことは間違いではない。あくまでタイに限った話ではあるが。

 タイには野生のシマウマがいないので、幻獣的な扱いを受けているのである。具体的に言えば、タイでは人が亡くなった場所にシマウマの像を置く風習がある。これまでにタイを何度も訪れているが、そのことを知るまで、私も一切気づかなかった。しかし、それを踏まえて探してみると、確かにタイのあちこちにシマウマの像が置いてあるのだ。
ガソリンスタンドに廟(びょう)があるとは、想像すらしていなかった

ガソリンスタンドに廟(びょう)があるとは、想像すらしていなかった

■シマウマ信仰発祥の地とは

 なぜシマウマを置くのかについては諸説あり、横断歩道とシマウマの柄が同じだからという説まである。私の友人であり、タイの心霊スポットなどについてまとめた『亜細亜熱帯怪談』の著者、高田胤臣氏によれば、バンコクに隣接するノンブリー県のラタナベィベート通りにある廟(びょう)が、シマウマ信仰発祥の地だそうだ。そこで祀られている神が、安全祈願のために幻の動物を置けと言ったらしい。そんなわけで、タイに生息していないシマウマがなぜか選ばれてしまったのだ。

 この廟(びょう)が置かれている場所が面白いのだ。写真を見てほしい。思いっきりガソリンスタンドの敷地内である。これが許されるのが、タイのいいところである。

 このガソリンスタンドは幹線道路沿いにあり、交通事故が多発するエリアなのだという。タイの国民性は穏やかなイメージだが、自動車の運転ではかなりスピードを出すため、死亡事故がやたらと多い。私も何度か目撃したが、追い越しや追い抜きでスピードを出しすぎ、ハンドルをとられてしまうようだ。そしてこのガソリンスタンドには心霊現象が起きたなどの噂話が多数あるらしい。シマウマに除霊効果はないのだろうか…。(文/丸山ゴンザレス)

丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス/1977年、宮城県出身。考古学者崩れのジャーナリスト。國學院大學大学院修了。出版社勤務を経て独立し、現在は世界各地で危険地帯や裏社会の取材を続ける。國學院大學学術資料センター共同研究員。著書に『世界の危険思想 悪いやつらの頭の中』(光文社新書)など。

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