写真家・元田敬三が語るスナップ 被写体との距離は「相手のパンチが飛んでくるくらい」 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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写真家・元田敬三が語るスナップ 被写体との距離は「相手のパンチが飛んでくるくらい」

【シリーズ「スナップは怖くない」(5)】

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元田敬三dot.#アサヒカメラ
シリーズ「Snap Osaka」から。デビュー時点から、本気で撮りたい人にだけ声を掛け撮ってきた(撮影/元田敬三
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シリーズ「Snap Osaka」から。デビュー時点から、本気で撮りたい人にだけ声を掛け撮ってきた(撮影/元田敬三 )

「警察を呼ぶ」「データを消せ」。カメラを手にして歩いているだけで不審者扱いもされかねない時代。路上スナップ撮影を怖いと思っている人は少なくありません。もしも実際にトラブルに直面したら? 回避策は?『アサヒカメラ11月号』では、「スナップは怖くない」と銘打ち、プロが教える“いまさら聞けない”スナップ撮影の基本から、路上撮影トラブルの実践的対応術までを72ページに渡り大特集。

 前回までの基本編「プロが実践 スナップ写真は『レンズ』で変わる」に続き、今回からは、名スナップシューターとして知られるプロが各々の設定や極意を披露。写真家の元田敬三さんが明かしたスナップへの思いとは? この特集を読めば、カメラを持って街に出たくなること請け合いです。

【近刊の写真集『轟』から。写真はこちら】

*  *  *
 スナップショットはコンセプトや考えを示すとか、現状を伝えるのではなく、その場に対応することです。何も考えず現場に行き何に反応するか。人と対峙しどうするか。 なぜこの人を撮りたくなるかはわからない。そんな自分がどんどん変わっていくかもしれないし、突然変異するかも。そんな面白さがあるんです。

 大阪の都会で育ったので繁華街は居心地よくて、ぜんぜん違和感がないんです。人がたくさんいる都市部だとカメラを持って一日中いても目立たない。地方だとどこか孤立してしまう感覚がありますね。

 街に出てイタコ状態になってどんな写真を撮れるかということに楽しみがあります。自分が考えていることより写真のほうが常に先に行っています。写真を見て後で理解する。撮影しだすと何も感覚がなくなる。ヘンな状態です(笑)。

 人の感情だけが自分に入ってきて、悲しそうだとか楽しそうだとかいろんな気持ちを受けとりながら歩いているときに、「パンッ」と引き寄せられる瞬間があるんです。そのときに撮りたい人がそばにいるんですよ。声を掛けているときにもう同調していると思います。だから拒絶されることが少ないのかなと思います。


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