「カラオケボックスでのやりとりが、VAZの社員に盗聴されていたのです。VAZの社員と最高執行役員は、Aのスマホを通じて、カラオケボックスのすぐ近くで動画収録の様子を盗み聞きしていました」(同)

 そのLINEのスクリーンショットもある。

「バレた?」(VAZ社員)

「バレる可能性があると判断したので」(A)

「ボイスメモだけがいいかなと思いました」(A)

「よかった」(VAZ最高執行役員)

「バレたわけじゃないのか」(VAZ最高執行役員)

LINEには最高執行役員の発言も(提供)
LINEには最高執行役員の発言も(提供)

 そうしたやりとりが行われていたのが同日午後10時半ごろ。そして深夜0時1分。わかにゃんがカラオケボックスに到着する。Aは律義に、そのことをLINEで報告している。

「わかにゃんと○○が来ました」(A)

「まじか」(VAZ最高執行役員)

「まじか」(VAZ社員)

「動画はまだとってないですか?」(VAZ最高執行役員)

「そこがゴールなので」(VAZ最高執行役員)

わかにゃんが到着したことを知らせるLINE(提供)
わかにゃんが到着したことを知らせるLINE(提供)

 そもそも、なぜVAZは動画を制作しようとしたのだろうか。わかにゃんは「給料未払い問題を告発したことへの逆恨みだと思います」と話す。

 虚偽の証言依頼、動画の捏造(ねつぞう)、盗聴―こうした行為についてVAZに問い合わせると、同社広報部からは、「4月8日に公開された『デイリー新潮』の記事におきましては、弊社が不法不当な行為をしたという事実はなく、誠に遺憾です」という回答が返ってきた。同様に、ヒカルにも質問状を送ったが、「期限までの返答は難しい」という返事が返ってきた。両者から、真相解明につながる回答は得られなかったが、VAZがわかにゃんを陥れようとした一連の動きを事実だと証言する人は他にもいる。

 Bは4月8日、自身のYouTubeチャンネルに動画を投稿し、VAZの関係者が、Bを通じて動画を配信させようとしたこと、台本があったこと、カラオケボックス内で盗聴していたことなどについての詳細を赤裸々に語っている。

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指印が押された謝罪文