高橋:僕も演技に没頭していたというか。演技というよりは、6分間練習の最後の1分ぐらいで回るたびに、「頑張れー」て言ってくれていたのが、緊張感が高かったんですけど、そこで張らなきゃなという気持ちにさせてもらえたので。なんかそこで一番(感動した)。

――演技後の涙の意味を。

高橋:Finally、We made it! やっとできた!みたいな。ありがとうみたいな感じで。

村元:(笑)

高橋:同じこと繰り返してましたね。

村元:ファイナリーって(言葉が)出てたね。

高橋:(笑)

村元:ミスなく終えられたらので、やっとできたー!みたいな。

写真:西村尚己アフロスポーツ
写真:西村尚己アフロスポーツ

■今日は余韻に浸ります

――このフリーの演技は、二人にとってどんなものだったか。

高橋:3シーズン含めて、ほんとにここまでお互いが納得できた演技っていうのはたぶんこの「オペラ座の怪人」が初めてだと思えるぐらい気持ちよく滑れたので。自国開催でしかも世界選手権で。本当に喜びというか成長というか。哉中ちゃんが誘ってくれなかったらアイスダンスをすることもなかったので、いろんな意味で感謝。

村元:私は本当に大ちゃんのシングル時代の「オペラ座の怪人」が凄く印象に強く残っているので、それをまさかこの、日本開催の世界選手権で一緒に滑れるなんて想像もしていなかったので、ただただ感動というか、滑っているその瞬間がすごく幸せでした。

――このシーズン続けるという決断をしたこと、今振り返ってどう感じているか。

高橋:本当に今日の演技が1年続ける意味にしてくれたと思いますし、やっぱりこの1年で成長してきたことも経験してきたことも沢山あったので、先シーズンでやめていたらたぶん悔いが残っていたと思う。1年続けてきて良かったと思います。

村元:1年続行となって、こういう形で。今シーズン本当にいろいろなことがあったんですけど、全てに意味があったのかな、と思いますし本当にうれしいです。

――今後のことについては。

高橋:考えていません!(言い切る)今日は余韻に浸ります(笑)。

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ノーミスは奇跡ではなく努力