優しさに逃げてしまっている学生も中にはいるんですよね。ちゃんと勉強して医学の知識を持って患者さんを助けるのがプロです。さきほど、「人とのコミュニケーションをしっかりとってほしい」と言っておいて逆のことですけれど、そっちが本業ではない。それは最低限勉強したうえでのことだよ、と伝えたいですね。

医学部の勉強量は膨大(c)Norifusa Mita / Cork
医学部の勉強量は膨大(c)Norifusa Mita / Cork

特に勉強が大変になってくると、患者さんに優しくしようと思いがちです。でも、それは医者でなくても誰でもできることなんです。特に1年目のお医者さんは、患者さんに親切なんですよね。それは自分にできることが医学では数が少なすぎるので、できるとしたら優しい声をかけることしかできないので、何か役に立とうと思うと優しくすることに向いてしまいます。でもそれは医者でなくてもできることなので、そこは間違えないでほしいなと。

三田:なんかすごくいい言葉をいただきました。『Dr.Eggs』で、「あ、ここで使ってるな」なんて後でわかるかもしれないです(笑)。

大塚:楽しみに読ませてもらいます。

(構成/杉村健)