メジャーからもう1人、日本球界に復帰した右腕がいる。元レンジャーズの有原航平だ。日本ハムで最多勝を獲得するなどエースとして活躍し、20年オフにポスティングシステムで、レンジャーズに移籍。澤村と同じタイミングでメジャー挑戦したが、思うような結果を残せなかった。21年は5月下旬に右肩動脈瘤の手術を受けて戦線離脱。9月に復帰したが乱調の登板が続き、マイナー降格した。昨年もメジャーキャンプに招待選手で参加したが結果を残せず、開幕はマイナースタートに。8月にメジャー復帰したが、結果を残せずマイナーに逆戻りした。去就が注目されたが、日本球界復帰を決断。複数球団による争奪戦となったが、セ・リーグの球団編成はこう指摘していた。

「有原は右肩を手術したのが気がかり。ソフトバンクは先発ローテーションの一角として期待しているが、直球の球速は故障前より明らかに落ちている。変化球の球種が多いのが強みだが、力強い直球を取り戻さないと変化球が生きてこない。1年間通じてシーズンで稼働することにも不安があるかなと。先発と救援の違いはありますが、澤村の方が計算はできると思います」

 複数のメディア報道によると、有原の契約内容は3年総額15億円。この好待遇に見合った成績を残せるか。澤村と共にその活躍が注目される。(今川秀悟)