れいわ新選組の長谷川ういこ氏(画像=本人提供)
れいわ新選組の長谷川ういこ氏(画像=本人提供)
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「憲法の趣旨に反する」「1日でも国会議員ができてしまう」……与野党から激しい批判にさらされている、れいわ新選組が打ち出した「ローテーション制度」。同党の山本太郎代表は、水道橋博士氏が議員辞職したことを受け、残りの任期5年半を、全国比例で落選した5人がローテーションで務めると発表した。批判が噴出する状況を“当事者”はどう感じているのか。昨年7月の参院選で“比例3位”となった同党の長谷川ういこ氏に思いを聞いた。

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 長谷川氏が最初に山本代表から「れいわローテーション」の話を聞いたのは、昨年12月末のこと。

「Zoom会議で、今回のローテーションの対象となる5人が招集されました。山本代表は『水道橋博士から議員を辞任する意向を聞いた。もし、そうなった場合はローテーション制の導入を考えている』と説明されました。突然のことだったので、みんな顔を見合わせながら驚いていました。ただ、私はかつてドイツの緑の党でローテーション制が採用されたことは以前から知っていましたので、これは面白い試みだと思いました」

その会議に集められたのは、昨年7月の参院選比例代表で次点だった大島九州男参院議員、3位の長谷川氏、4位の元衆院議員で弁護士の辻恵氏、5位の拉致被害者家族会元副代表の蓮池透氏、6位の元新宿区議の依田花蓮氏の5人だった。

「会議では『それでいいんじゃないか』という意見が多数でした。大島さんは本来なら5年の任期があったわけですから、いささか疑問があったかもしれません。ですが、度量の広いことに『比例代表は党の議席だから』と受け入れておられました。なので、その会議で『もし水道橋さんが辞任ということになったらローテーション制をやりましょう』と合意ができました。ただその時は、私は水道橋博士とは直接コンタクトを取っていなかったので、詳しい病状はわかりませんでした」

水道橋博士氏は昨年11月にうつ病を発表し、休職状態が続いていた。年が明けた1月16日、山本代表は水道橋博士氏が議員辞職願いを届け出たと発表した。同日、山本代表が「れいわローテーション」構想を明らかにすると、与野党から批判が噴出した。

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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ドイツ「緑の党」のローテーション制の結末