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 そもそも、僕が大学卒業後に日本に来たきっかけには、友人の誘いがありました。

 その友達が日本に留学して、福井県で就職していたので、僕も後を追うように移住することにしました。

 僕は、そこまで日本語を勉強した経験がありませんでしたが、日本に来る飛行機の中で勉強を始めて、成田空港に着くまでに、とりあえずひらがなとカタカナを読めるようになりました。

 福井に着いた僕は、とりあえず職探しを始めました。

 履歴書を片手に、駅前の交番で「この辺に英会話教室はありますか?」と聞いたら3つ教えてくれて、そのうちの1つの教室で運よく採用してもらえました。

 その後、初任給でもらった20万円を手にして、「こんなにもらえるんだ!」と、正直びっくりしたことを覚えています。当時の英会話教室は、景気が良かったようです。

 ただ、僕は、心の中で不満も感じていました。

 20万円も収入があるのはありがたいけれども、僕にとって、英会話講師の仕事はおそろしいほど退屈に感じられました。

 僕は、日本で、もっとエキサイティングなことに挑戦したかったのです。

「人生」を賭けられるような何かにチャレンジしたかった! 

 僕の場合は、それが「芸能界」でした。

 でも、芸能界に限らず、新しい分野で仕事をいただくためには、それなりに時間がかかります。

 みなさんも日々生活をしていく中で、「本当はこんな仕事をしたい!」という希望をもっているのではないでしょうか。

 もちろん、希望通りの仕事ができたうえで、しっかりと給料もいただけてるのが理想です。

 ただ、チャレンジをするためには、生活が少し不安定になる可能性はどうしても付きまといますよね。

 また、いくらチャレンジ精神があったとしても、生活費をまかなえないほど収入が下がってしまったら、その挑戦は断念せざるを得ません。

 そんなふうに考えた僕は、とにかく2年半は英会話学校に勤務をし、給料をもらいながら、奨学金を完済して、「チャレンジ資金」を貯蓄しました。

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先に「撤退ライン」を設定しよう!