元フジテレビアナウンサーの久慈暁子
元フジテレビアナウンサーの久慈暁子

 4月30日をもってフジテレビを退社した久慈暁子(27)。「めざましどようび」のメインキャスターや「さんまのお笑い向上委員会」のアシスタントを務めるなど、次世代のフジテレビを担う看板アナウンサーになれる逸材であったが、わずか5年で自らその座を明け渡すことを選んだ。

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 1月に退社が公表された際、「向上委員会」で共演した鬼越トマホークから「お前がやめてもフジテレビには1ミリもダメージねぇからな!」と言われ、久慈が思わず号泣するという“事件”もあった。鬼越トマホークはケンカ芸が持ち味で、彼らのケンカを止めに入った人に鋭いことをズバッと言うというのがお約束。久慈アナもアシスタントを務めており、それぐらいはわかっていたはずだが……。この涙はいったい何を意味するのか。女子アナに詳しい放送作家はこう分析する。

「5年間という短い期間とはいえ、彼女にも人には言えない退社の理由がいろいろあったはずです。昨年4月にはフジの女子アナ8人が美容院代を無料にしてもらう代わりに自身のSNSに写真を掲載したというステマ疑惑が持ち上がり、久慈アナはそのメンバーでもありました。結局、ステマではないが就業規則には抵触すると認定され厳重注意を受けました。度重なる聞き取り調査もあったようで、息苦しさも感じたのでしょう。その年の11月から、勤続10年以上、満50歳以上を対象にした早期退職制度の募集が始まり、フジテレビ社内で退職ムードが蔓延していた時期とも重なります。さまざまな事情があって退職を決めたはずですが、あまりに芯を食いすぎたツッコミを入れられて、思い返すことがあったのでしょう」

 2013年、青山学院大学に入学するため岩手県から上京した直後にスカウトされ芸能界入りした久慈。フジ入社前は、non-noの専属モデルとして活動していたことでも有名だ。

「2017年にフジテレビと日テレの内定を勝ち取り、フジテレビを選んだという逸材。実母も結婚前は岩手県でアナウンサーを務めていたので、まさにサラブレッドです。入社4カ月で看板アナの登竜門と言われている“パンシリーズ”の10代目に起用され、『クジパン』がスタート。9代目がフジの看板アナである永島優美の『ユミパン』であり、それから3年たってパンシリーズが復活したときに入社したわけですから、いかに彼女が“持ってる”かということです。以降、パンシリーズは制作されておらず、最後の看板アナ候補生が久慈だったわけです」(前出の放送作家)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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「振り切った」キャラになれるか