決勝でイギリスに敗れるも、2大会連続のメダル獲得となったカーリング女子日本代表。ロコ・ソラーレのメンバー
決勝でイギリスに敗れるも、2大会連続のメダル獲得となったカーリング女子日本代表。ロコ・ソラーレのメンバー

 北京冬季五輪最終日の20日、カーリング女子日本代表「ロコ・ソラーレ」が決勝戦でイギリスと対戦。3対10で敗北するも、日本の過去最高成績となる銀メダルを獲得した。

【写真】「ロコ・ソラーレ」のもぐもぐタイム

 多くの日本人に喜びと感動を与え、銅メダルだった平昌五輪を上回る結果を残したことが注目される理由の一つだが、決して身近なスポーツではないカーリングに国民がここまで熱中するのはなぜなのだろうか。

 国内でのカーリング競技の開催は北国などの一部地域に限られている。五輪など大きな国際試合がなければ目にする機会も少なく実際にプレーした経験がある人はほとんどいないだろう。だが、ここ最近の冬季五輪では必ずといっていいほど話題の競技になっている。

「等身大で一見普通の女の子のような選手たちが一生懸命戦っている姿が印象的。身体が大きい強豪国の選手たちに懸命に立ち向かい勝利を掴む。日本人が好きな昔ながらのスポーツのサクセスストーリーが詰まっています。近所の昔から知っている子たちを温かい目で見守って応援している感覚になれるのでしょう」(在京テレビ局スポーツ担当)

 北京五輪で日本代表として出場した「ロコ・ソラーレ」は吉田夕梨花、吉田知那美、鈴木夕湖、藤沢五月、石崎琴美の5人編成。吉田夕梨花、吉田知那美、鈴木、藤沢の4人は前回の平昌五輪にも出場した馴染みの顔ということもあり、北京五輪の躍進をより感情移入して観戦できたというファンも多いだろう。

「アスリートたちは高度な技術を発揮しパフォーマンスを見せてくれる。鍛え上げられた肉体とハイテクな競技ウエアを着用して試合に臨む姿はまさに戦士のようです。完璧を求めた人々が集結し、世界トップを激しく争う五輪において(試合中に選手の素顔が垣間見えることのある)カーリングは一服の清涼剤のよう。競技中のユニフォームもポロシャツにジャージ姿。ギャップの大きさが人気の1つなのは間違いないです」(大手広告代理店関係者)

 世界トップを争うアスリートでありながらも同時に親近感を抱かせてくれる。プレー中はアスリートとして素晴らしいプレーを見せつつも、時折覗かせる“普通っぽさ”が魅力だ。試合中は常に声を掛け合い、悲壮感なくプレーする姿は新鮮でもある。作戦会議中にお菓子などを頬張る“もぐもぐタイム”は前回の平昌で話題となった。

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競技性も日本人向き?