広島の鈴木誠也
広島の鈴木誠也

 広島からポスティングシステムでメジャー移籍を目指す鈴木誠也の挑戦がついに始動した。大リーグ機構は11月21日(現地時間:以下同)にMLB全30球団に対し、ポスティングシステムにより獲得可能選手として公示することを発表した。これにより、広島に譲渡金を支払う意思のあるMLB球団は、11月22日から米東部時間12月22日午後5時(日本時間23日午前7時)まで、鈴木と交渉を行うことが可能になった。

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 鈴木のメジャー移籍については、米大手代理人事務所ワッサーマンが代理人を務める。日本人選手としては同事務所には、ダルビッシュ有(パドレス)、前田健太(ツインズ)、筒香嘉智(パイレーツFA)、そして、NBAの八村塁(ウィザーズ)がいることで知られている。

 また、鈴木の交渉には、筒香の代理人を務めているジョエル・ウルフ氏が関わることも報じられている。現地では、「鈴木の契約は4年総額6000万ドル(約68億円)も十分にあり得る」ともいわれているが、その契約年数と年俸は、当然交渉次第。ウルフ氏の手腕に注目が集まりそうだ。さらに、鈴木も国内からオンライン面談に臨むことから、米球団にどのような条件を求めるのかも気になるところだ。

 そんな鈴木のメジャー移籍には、現地メディアからも大きな関心が寄せられている。米大手メディア『CBSスポーツ』(電子版)は、今年のFA選手の中から有望な50人をランキング形式で紹介する記事を11月8日に配信し、その中で鈴木は15位にランクインしている。

 同記事は、「まだ正式発表はされてはいないが」と断りながらも、メジャー挑戦が濃厚な鈴木のその打力や打球速度に注目し、守備での活躍も期待ができると紹介。走塁に関しては欠点となる可能性を指摘するが、「どの球団も喜んで(その欠点には)目をつぶるだろう」という高い評価を与えている。

 この記事に限らず、米メディアは以前から鈴木の能力に注目をしている。例えば、『ロサンゼルス・タイムズ』は、今年の8月の時点で、「鈴木はMLBに対応している」という特集記事を掲載している。同記事では、MLBスカウトからの「5ツール(ミート力、長打力、走力、守備力、送球力)プレーヤーだ」という評価を紹介し、将来のメジャー移籍に大きな期待を寄せる内容を綴っていた。

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