病気療養中だった小池百合子東京都知事が11月21日午前に登庁し、「全国知事会(第30回新型コロナウイルス緊急対策本部)」に出席する。「今後は通常公務に完全復帰する」と都がAERAdot.の取材に応じた。

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 小池氏の入院を巡っては「スクープ! 小池都知事が重症・再入院か/「12月定例会」への出席が焦点/「年内辞任」説が広がる」(14日配信のFACTA号外速報)、「小池都知事に年内辞任情報! 永田町で早くも飛び交う“後継候補”の名前」(17日配信の日刊ゲンダイ)「小池都知事が辞任検討、肺疾患の長期治療専念か 30日本会議の所信表明で進退語る?」(18日配信のスポニチ)などと重病説、辞任説が相次いで報じられていた。

 都の政策企画局総務部総務課の担当者はこう疑問を呈する。

「肺がんだとか、近く辞任するなどの報道もあった。どこからそんな話がでたのか。理解できません。本当に病気でも何でもないですよ。知事は過労で入院していましたが、11月2日に退院。それ以降、幹部らに自宅からテレワークでコロナ対策などで具体的に指示を出すなど精力的に公務をこなしていました。重体説が報じられたおかげで都庁には『コロナ対策や東京五輪で休みがなかったので体調を崩したのではないか』などと知事の体調を心配するメールや電話などが一日80~100件と寄せられています」

 都庁幹部もこう怒る。

「公人の健康や進退をここまで断定的に報じ、完全にハズしたのは、前代未聞の話です。小池さんの病状の真相は、『オーバーワークによる過労』以外、何でもない。ドクターの判断により入院、自宅静養、テレワークと段階を踏んでの復帰となりました。登庁するとすぐに分刻みのオーバーワークになりかねないので、蓄積した過労をしっかり取っておくべき、という判断です。重体説が14日に報じられ、『困ったものだな』と思っていたら、肺がん説、辞任説や後任候補などエスカレートしていき、驚いた。辞任は100%ありませんよ」

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