そんなことがあったんですけど、幸い、アッコさんが今年のライブをものすごく楽しんでくれていたようでした。アッコさんは自身のライブや歌番組の準備なんかがあってとても忙しい時なのに「息抜きしたくなって見に来たけど、おもろかったわぁー」と言ってくれて、「来てよかったわぁー!」って会場をあとにされていた。

 このエピソードで何が分かるかと言うと、「アッコさん、怖い」とか僕たちはネタでガンガン言っているけど、実はネタとして扱うことを許してくれている。アッコさんは「私のことで笑いを取りたければ、取りや!」というスタンスをずいぶん前から言ってくれている。真実は1つしかないんだけど、僕らが真実を多少ふくらまして話しても、アッコさんは文句を言わない。たけしさんとかも昔、「和田アキ子伝説」を話していたから、アッコさんは相当昔から許していたんだと思うんですよね。もちろん常識の範囲内の内容でね。お笑いのネタの範囲ならば許してくれている。

 アッコさんと付き合い始めて、もう15年くらいになるんですが、アッコさん、もう71歳なのに、今でも僕たちとバリバリ遊ぶんですよ! コロナ前に一緒に飲みに行った時なんて、いまだに大学生の飲み会と変わらないというか(笑)。ひたすらキャッキャッと笑っていて、イタズラを仕掛けたりしてね。

 勝俣(州和)さんがアッコさんにパンチ食らわせて、アッコさんから返り討ちにあって「わぁー暴力じゃないですか」「うるさいわぁー」なんてね。それをやっている71歳って、いないと思うんですよ。それを冷静に考えると「若いなぁ」と思う。若い時ほどではないけど酒も飲むし、さらに、ちゃんとベロベロになるし。言葉の表現通りのベロベロです。ベロベロになってからもなげーし!(笑)

 ここ何年か前から「バカ5兄弟」って言っていて、アッコさんが長男、いや、長女か、長男が出川(哲朗)さん、次男が勝俣さん、三男が松村(邦洋)さん、四男が竹山。アッコさんが「これが、バカ5兄弟だ」って言い出して、兄弟それぞれの特徴もつかんでいる。四男の竹山は「本当はバカなクセに頭が良さそうに見えることを言いたがる。でも、こいつは、兄弟の言う事はよく聞く」と。そのバカ5兄弟の飲み会がコロナ前には何回かあった。その時も、本当にアッコさんは楽しそうなんですよね。その飲み会を長男・出川さんがちゃんと仕切ってくれる。なんだかんだで、僕たちも「アッコ、怖い」とか「アッコ、面倒くせぇー」とか言いつつ、やっぱり気になるから、出川さんなんか「飲みに行きましょうよ」って誘っていますもんね。

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竹山、和田アキ子から箸の持ち方を叱られる