そのチェルーをねじ伏せたバルセロナも毎年、豪華なメンバーが揃えてきた。その中で1シーズンだけ取り上げるならば、スペイン史上初の三冠(国内リーグ戦、国内カップ戦、欧州CL)を達成した2008-09シーズンだ。グアルディオラがトップチームの監督に就任して1年目のシーズン。4-3-3システムで、GKビクトル・バルデス、DFダニエウ・アウベス、ピケ、プジョル、アビダル、MFブスケツ、イニエスタ、シャビ、FWメッシ、エトー、アンリという顔ぶれで、マルケス、ヤヤ・トゥーレ、ケイタ、ペドロなども戦力として機能。圧倒的なボールポゼッションとハイプレス戦術で他を圧倒し、前線のトリデンテで計100ゴール(メッシ38得点、エトー36得点、アンリ26得点)を記録。2009年5月2日の敵地サンティアゴ・ベルナベウでのクラシコでは歴史的大勝(6対2)を飾った。

 ここに挙げたチーム以外にも、特に1995年のボスマン判決以降は“豪華メンバー”を揃えたチームが幾度となく誕生した。だが、そのすべてが額面通りの結果を残し、後世に語り継がれるチームになった訳ではない。果たした2021年にパリで誕生した「新銀河系軍団」は、どのような結果を残し、記憶を刻むのか。9月28日に行われた欧州CL・グループリーグ初戦では、メッシのスーパーゴールでマンチェスター・シティを2対0で撃破したが、まだ戦いは始まったばかりだ。